ココハドコ? アタシハダレ? -38ページ目

ココハドコ? アタシハダレ?

自分が誰なのか、忘れないための備忘録または日記、のようなもの。

このところ私事でちょっと忙しい。コロナで自粛していた外出もあれこれスケジュールを組んでいて、年末くらいまでは休日も家を空けることが多くなりそうだ。そんな中、コロナ前から「会いましょう」と言っていた知人のお宅を訪ねた。

 

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彫刻家として知られている後藤信夫さん、仕事を通じて知り合って、以来懇意にしていただいている。その後藤さんをご自宅までを訪ねたのは、後藤さんが数年前に大病にあわれて、外出されるのも大変だろうという事もあったのだが、私としてはむしろご自宅に構えられたアトリエの空気を胸いっぱいに吸いたいと思ったから、と言えばよいだろうか。

 

 

私はアトリエと呼ばれるような場所が好きで、ある高名な版画家のアトリエを見学させてもらったこともあるし、若いころにはある劇団のアトリエにほとんどホームレス状態で転がり込んでいたこともある。どこにあってもアトリエと呼ばれるような場所には、人が自らの手で物を一から作ってゆく、何か非常に健康な人間の臭いがある。そこで作られるものが芸術作品であろうと工芸品であろうと問わず、「手」と「想像力」の共同作業という、本来誰でもが持っている人間の基本的な能力、そして行為。「なりわい」とでもよぶべきものを思い出させてくれる、そんな場所なのだろう。

 

(画家 中村彜(つね)  頭像)

 

後藤さんの作品の多くは鋳造作品で、粘土で形を造り塑像にし、そこから石膏で鋳型を取る。作る作品の大きさにもよるが結構な力仕事で、さすがに最近はそうした力仕事からは距離を置かれているようだが、代わって木彫を始めているという。「なりわい」に定年などない。作る意欲があれば作れるのであり、それはほとんど「生きる意欲」と同義ではなかろうか。ふとそんなことを考えた。

 

(オグリキャップ)

 

 

 

 

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蔦の葉もきれいに色づくもんだと思って撮ってみた。所によっては銀杏も色づき始めている。暇を見て、また撮りに行こうと思うが、そう思っているうちにもどんどん季節が進んでゆく。次にカメラを持って出るのはいつになるか。

 

 

 

 

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今日発表された新型コロナの新規感染者数が東京で9人、大阪で7人。ようやくひとケタまで下がってきた。月曜日は少ない傾向があるので明日以降、またふたケタに戻るのだろう。早くゼロになってほしいものだが、ハロウインの渋谷の人出など見てると少々心配にはなる。ここまで感染者数が減ってくると、あの雑踏の中に感染者が果たしているのかどうか、多分いないだろうと考えたくはなるが、安直に過ぎるだろうか。

感染の収まりかけたイギリスではもうマスクをしている人はほとんどいないらしい。が、ここにきて感染者数がまたぞろ増え始めている。意外なのは中国でデルタ株が11省に広がり、数百万人にPCR検査が実施されたという。北京マラソンも中止になった。オリンピックを控えて神経質にならざるを得ないのだろう。もとより正確なデータなど発表しない国で、このようなニュースが流れるのは異常といえば異常で、真偽のほどはわからない。今後のニュースに注目。

 

 

 

 

 

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日本は民主主義国家だろうかと時々疑うことがある。「民主主義」と言えるための「民意」の反映手段が選挙による投票の他に何もないのではないか、と思わざるを得ないのだが、欧米の民主主義諸国では、差し迫った国家的問題に対してデモがあったり、それが過激化して暴動になったりする。暴動をよしとするつもりはないが、日本で行われるデモは、せいぜい数十人から数百人くらいの人々がプラカードを掲げて粛々と歩いてゆく、物静かな葬列を見るようで、まったくデモンストレーション=示威行為になっていない。街の治安を揺るがすような規模のデモは70年代初頭の学生運動(安保闘争やベトナム反戦運動)を最後に行われていないと思う。

 

改憲論者の中に日本国憲法はアメリカから「与えられたもの」だから自主憲法を制定すべきという人がいる。日本の民主主義は「与えられた」ものだからだろうか、国民に民主主義を守ろうという意欲を感じることはあまりない。

 

日本人は「空気を読む」。だから言いたいことも言わずに済ませるという事が多々ある。今回の選挙、各政党の公約を見ると、○○給付金とかベーシックインカムの設定など国民が喜びそうな「バラマキ」政策を勢いよく第一に掲げ、安全保障や外交についての公約は最後の方に少し、口を濁している感が強い。

「憲法改正」や「台湾有事」をどうするという国の根本的なありようを考えるべき時にありながら、どの政党もそれを積極的に訴えかけようとはしていない。不人気な話題にこそストレートに考えを述べるべきところ、空気を読んで極力触れないようにしているか、触れても目立たないようにしている。

今回、自民党はかなり議席を失いそうで、自民党が望むような「憲法改正」は当分できないだろうが、「台湾有事」はいったん起これば間違いなく日本も巻き込まれる。台湾の蔡英文総統は台湾は独立国家であると考えており、そこに小規模であるが米軍が駐留していることとも認めている。ブラフかもしれないがバイデン大統領は台湾有事には台湾を助ける約束になっていると発言した。中国はメンツにこだわるからチキンゲームに乗る可能性は大きい。

 

「台湾有事」が現実となった時に、集団的自衛権の発動を通して自衛隊が参戦、それを「しかたないよね」と言ってすますことができるだろうか?政治は常に既成事実を利用する。それを現実がそうだから「しかたない」と言うのなら、そこから挙国一致の全体主義までは唯の一歩だと思ったほうがいい。既成事実に負け続けるなら、どこに「民主主義」があるのだろう?

 

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投票には行かないという若者が「行っても何も変わらない」と言う。とんでもない認識不足で「何も変わらない」のではなく政治が「悪くなる」のである。投票率が低いと政治家は自分たちのやっていることが肯定されていると受けとめる。暗黙の承認と受け止めるのである。それがどれだけ大きな勘違いであっても、選挙に行かななかった人間の反論には説得力はない。だから無力感に襲われたとしても選挙には行くべきなのだ。

 

ちなみに今回の選挙、海外居住者の郵便投票は郵送が間に合わないという事で投票できないらしい。以前同じようなことがあり、憲法違反の判例があるにもかかわら岸田文雄首相はこれを強行している。前回の判例では投票できなかった海外居住者に1人あたり5000円という慰謝料が支払われたという。日本の最高裁が判断した「民主主義のお値段」である。

 

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(以下、追記)

12時前に投票してきた。入口に列ができていたのは、それだけ注目度が高いのか。それとも昼前と言う時間的なものなのか、ちょうど雨がぱらつき始めたこともあるのか、ちょっと判断つきかねる。ただ、若い人はやはり少ない。並んでいるのは中高年者と子供連れの若い夫婦、見た目にも20代独身と思えるような若い男女は見かけなかったように思う。日経の報道では前回と比べても投票率は伸びてないらしい。ちょっと気になる。

 

 

 

 

 

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