うちの近所では八重桜が満開。なんだか、いつもより遅い気がするが。。。
その近くに山吹が咲いていた。
山吹といえば太田道灌の逸話を思い出す。
”七重八重花は咲けども山吹の実の一つだに無きぞ悲しき”
太田道灌が狩りに出かけた折り突然の雨に会い、農家で蓑(みの)の借用を申し出た。ところが、農家の若い娘はこたえず、ただ山吹の一枝を差し出しただけだったという。
つまり「実の」と「蓑」の掛け言葉で、貸すことのできる蓑ひとつない貧しさを嘆いているのだが、歌の作者は10世紀平安時代の人で兼明親王(かねあきらしんのう)。歌は後拾遺和歌集に載っているらしい。太田道灌の逸話は15世紀、室町時代。500年も前の歌を知っている、さすがに貧しい農家の娘にしては教養がありすぎる。などと野暮なことは言わない。この逸話はさらに後世の作なのだろうが、その想像力にはほんのりした豊かさが感じられる。そういう豊かさを持った時代が、確かにあったのだろうと思う。
ちなみに、写真のような一重の山吹は実をつけ、実をつけないのは八重なんだそうだ。
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さて、小道を抜けて浅川の河川敷に出ると。。。
今年も菜の花の群生。去年もすごかったが、今年はもっとすごい。下は多摩川の河川敷。
黄色一色。去年は大雨で河川敷が水に埋まるということもなかっただけに、菜の花も精一杯成長できたということか。ただ、花をよく見ると、子供のころに見知った菜の花に比べて花が一回りほど小さい。品種が違うのか、単に土壌が瘦せているだけのことなのか。
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公園で咲いている黄色い花はたんぽぽ。こちらも満開。
「たんぽぽ」という名前は外来語かと思ったらそうではないらしい。つまり「和語」というわけだが、語源にはいくつか説があって判然としない。
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最近、スズメを見ることが少ないなと思っていたら、事実数が減っているらしい。警戒心が強く人が近づくとすぐに逃げるし、臆病なのかもしれない。河川敷の公園はすっかりムクドリの縄張りで、スズメはあまり見ない。あちこちで締め出しをくってるのかもしれない。出禁か??
ちょっとかわいそう。がんばれスズメ!負けるなスズメ!! とにかく絶滅危惧種にならないよう祈ろう。