その104 デルタ株 爆発 | ココハドコ? アタシハダレ?

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自分が誰なのか、忘れないための備忘録または日記、のようなもの。

新型コロナ。デルタ株が爆発しそうな勢いである。その怖さはインドだけでなくロシアやイギリス、オーストラリアなどで報道され、日本でも紹介されていた事象を考えれば、日本で広がり始めた6月の段階で分かっていたはずなのに、それから1カ月以上たった今も政治家は奥歯にものが挟まったような言い方しかできないのはどうしたことか。はっきり言って、今の緊急事態宣言には何の意味もない。政治家の「できることはやった」というアリバイ工作のようなもので、その先の戦略があるようには見えない。

 

 

昨日報道されたアメリカCDCの発表では1人あたりの感染者から8~9人に感染するという。感染力が想像以上に強く、ワクチン未接種者が感染する確率は、ワクチン接種を完了している人に比べ3倍高く、重症化もしくは死亡するリスクは10倍以上高いという。

さらに問題はブレイクスルーでワクチン接種者からワクチン接種者へも感染する。つまりワクチン接種が済んだから感染しないわけではなく、感染しても軽症で済む確率が高いのはせめてもの救いだがが、それと気づかないうちに人に感染させているという事が起こる。そうなるとPCR検査で陽性とされた人の何倍もの感染者が街を歩いている、そういう事態すら考えられ、オーストラリアで起こったことを信じるならば、その感染者とすれ違っただけでも感染するケースが多発するだろう。通勤電車に1時間も揺られていればその車両の客全員が感染という事だって起こりうる。ソーシャルディスタンスも2mではおそらく意味をなさない。家族にひとり感染者が出れば、家族全員が感染する、そう思ったほうがいい。

 

つまり、飲食店の早じまい程度で何かが変わるというレベルではないのである。やるなら国中ロックダウンにするくらいの覚悟が必要だと思う。それができないなら緊急事態宣言などあきらめて、粛々とワクチン接種を進め、せめて重症化率を下げる、それくらいしか手はないと思う。集団免疫を獲得するには接種率90%くらいが必要という説もあるが、ワクチン接種をかたくなに拒む人たちも一定数いることは確かで、それで90%の接種率は可能なのだろうか。

 

ワクチン接種拒否の理由は人それぞれだが、単に自分はかからないだろうとか、かかっても死ぬことはないだろうと思ってるだけの事なら考え直したほうがいい。このウイルスの怖さは単に感染力が強いとか、死亡率がどうのというだけでなく、後遺症が長期化するという事がある。これまでどういうわけか国内の感染者に起こった後遺症に関する報道を見ない。味覚や嗅覚が失われるだけではない。呼吸困難や疲労感や倦怠感が何カ月も続き仕事も家事もできないそういう状態が続き、悪くすると再発もある。こうした後遺症が軽症患者も含め75%くらいの感染者に出ており、しかも原因も治療法もわかっていない。長期的に見れば日本経済に与える打撃は後遺症のほうが大きい可能性だってある。

 

感染しても死ぬことはないだろうと思っている人のためにも後遺症の深刻さにもっとスポットを当てることに意味はあると思う。今の日本にロックダウンはできないとするなら、もはや打つ手はないと思われ、ポストコロナ戦略を今から考えるほうがよほど正しい方向だと思うがどうか。CDCも警告するように、とにかく新型コロナとの戦い方を根本から変える時期はとっくに来ている、そう思う。

 

おそらく今のスピード感だとお盆頃には都内だけで1万人くらいの新規感染者が出るだろう。そういう覚悟はしたほうがいい。

 

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なお、参考にした記事は以下の通り。海外記事ふたつは6月段階ですでに報道されている。後遺症記事は有識者会議の公式見解ではなく執筆者の個人見解。

 

 

「モスクワ、新たな変異株出現で感染状況が急激に悪化=市長」(6/18 ロイター

「すれ違っただけで感染!? デルタ株、驚愕の感染力が詳細分析で明らかに...?」(6/19 NEWSWEEK JAPAN)

「デルタ株、水痘に匹敵する感染力 CDCの内部資料が警告」(7/30 CNN)

「デルタ株の感染力、水ぼうそう並み CDC「戦いに変化」と警鐘」(7/31 ロイター)

「新型コロナウイルス感染症後遺症について」(5/28 COVID-19有識者会議)

 

 

 

 

 

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