林の中に消えたカートは、姿を現そうとしない。
「中川さん、次のホールに行きましょう」
漆黒の肌を持った現地職員たちが、ドライバーを握りしめて私に英語で声をかける。
彼らの言葉を聞き流し、私は双眼鏡をただ覗き込んだ。
おかしい。
ボールが見つからないとしても、あまりに時間がかかりすぎだ。
「行きましょうよ、早く」
「先に行っててくれ。ちょっとカートを借りるぜ」
困惑する現地スタッフたちをその場に残し、私はカートの運転席に乗り込んだ。
妻が3人に連れ込まれた林に向かって高速でカートを走らせる。
焼け付くような太陽の下、はるか地平線の向こうから猛獣の咆哮が聞こえてくる。
ライオンでもいるっていうのか・・・・
だが、今の私にはそれどころではなかった。
林のそばに静かにカートを止め、中の様子を伺う。
想像以上に深い林だ。
耳を澄ませて、私は林の中に足を踏み入れた。
「駄目っ・・・・」
妻の甘く、喘ぐような息遣いが聞こえてくる。
「いいじゃないですか、奥さん」
「誰も見てませんよ」
「いけません、主人が・・・・」
「大丈夫。中川君は先に行っちゃいましたよ」
「ほら、早く脱いで」
「いやんっ・・・・」
やがて、私の視界に4人の姿が捉えられた。
既にシャツが脱がされ、妻は上半身をブラだけで隠している。
胸の膨らみを手のひらで包みながら、橋口が妻と濃厚なキスを交わしている。
「はんっ・・・・」
「橋口さん、俺にもキスさせてくださいよ」
一緒にランチに行ったという宮野が下着姿の妻の肢体を強引に抱き寄せる。
「宮野さん・・・・」
橋口に唇を吸われていた妻が、顔を横に向けてうっとりした視線を宮野に注ぐ。
互いの愛情を確かめ合うような情熱的な口づけを交わし合う二人。
「奥さん、もっと脚を見せて」
北原の手が、妻のミニスカートの奥に伸びていく。
剥き出しの太腿の内側を撫でられ、妻は何かを我慢するように宮野の体に爪を立てる。
たっぷりと時間をかけて、3人は林の中で妻との戯れを楽しんだ。
彼らが好きなようにさせることを許した妻は、私が聞いたことのない声を何度も漏らした。
「あっ・・・・、やんっ・・・・」
戯れの最後、3人は妻の大切なスポットをその手で好きなようにいじめた。
「駄目っ、そこは・・・・、ああんっ・・・・・・」
痙攣するように全身を震わせ、妻は顎を上にあげて快感を伝えた。
はるか彼方から、猛獣の鳴き声が再び聞こえてくる。
それはまるで、私の胸の内を代弁するかのような叫びだった。