『そして、バトンは渡された』
を観てきました。
さて。
新卒入社した会社では、話の合う同僚がほとんどいませんでした。
ドラマの話か噂話しかしない人ばっかりだったので(^_^;)
そんな中、一人だけ楽しく話ができると先輩がいたんです。
とにかく博識。
読書量も驚くほどでした。
ただ、私を「マドモアゼルO(旧姓はオチアイ)」呼ばわりする困ったところもありまして、口癖のように、
「規子ちゃんは本物の女にならなきゃダメ。規子ちゃんならなれるんだから」
と、口癖のように言われました。
でも、私も先輩も、ジーンズにシャツでノーメイク、髪引っ詰めという、「イケイケの女」には程遠い出で立ちで、何をもって 「本物の女」なのかよくわかりませんでした。
しかも彼女が称賛する女ってのが、蜷川幸雄さんの『王女メディア』だったりするわけです。ギリシャ神話のメディアは、裏切った夫を苦しめるため、我が子を殺しますからね(^_^;)
「無理!」
ってなもんです。
勘弁してくらはい……
でも最近、ツルゲーノフの『初恋』を読み返したら、解説者が
「本物の女であるジナイーダは」
と書いてらっしゃって、
「ジナイーダならなってもいい」
って思った(笑)
いや、なれないけど(^_^;)
ジナイーダは美人で頭もよく、多くの崇拝者がいます。
でも彼女が愛したのは20歳以上年上の、主人公の父親でした。
彼女はどんなに手酷く扱われても、ひたすらに恋人を愛します。
つまり「自分の愛に真っ直ぐで、どんな犠牲もものともしない」点を、「本物の女」と表現しているようです。
今はジェンダーフリーが常識で、母性とか女性らしさなんて言葉は時代遅れだけど、まさに「母性」ですよね。
『そして、バトンは渡された』
は、心理描写とかメッセージ性が優れてるとは思わなかったけど、終始優しい世界で、久々に映画で声が出るほど泣きました(笑)
とても気持ちの良い映画で……。
ネタばれすると台無しな映画なので、あまり書けないんだけど、石原さとみをキャスティングした人が素晴らしい。
石原さとみちゃんの説得力よ。
レビューを読んでると、
「男たちは利用されただけじゃん」
みたいなこと書いてる人もいますけどわかってないな。
「本物の女」に自ら振り回されに行くのが「本物の男」だって見方もあると思わない?
だって「本物の女」だよ?
まずは「本物の女」を見つけることだね、明智くん。
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