琵琶湖東岸には、いろいろなものが漂着しています。
まず、米原市鎮座の礒崎神社。
ここに漂着したと伝わるのは、ヤマトタケルです。
彼は伊吹山の神を退治しようとして逆に毒をあてられ、能褒野で命を落としたとされていますが、礒崎神社の社伝では、彼が死んだのは社前の礒であるとします。
神社の前には磐座があり、舟をつないだ岩だとも、御陵だとも。
この形は、御陵というより舟をつないだと考える方が自然に思いますね。
ただ、ヤマトタケルの足跡をたどると、ちょっと変。
彼はまず伊吹山の主に毒気をあてられて気を失います。
はい、地図を広げて伊吹山を探してみてください。
琵琶湖の右肩上にありますね?
次に彼は醒ヶ井に寄って水を飲み、
「ああ、毒が醒めた」
と一息つきます。
はい、醒ヶ井を探してみてください。
伊吹山の南西15キロくらいのところにあります。
記紀神話の通りなら、次は能褒野です。
能褒野……。
醒ヶ井から南南東に70キロってとこですか。
なぜ東へ行く?
都からも、奥さんであるミヤズヒメの元へ戻ろうとしたんだとしても、南へ来すぎ。
どこへ行きたかったのだ、タケルくんは?
それよりは米原の礒崎神社から琵琶湖を渡り、都へ戻ろうとしたと考える方が自然ではあります。
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