少し面白い記事は、推古天皇11年11月1日の記事。
聖徳太子が
「私は尊い仏像を持っているのだが、誰かこの仏を祀らないか」
と言い出すのです。
挙手したのは、秦河勝。
その仏像は広隆寺(当時は蜂岡寺)にあるといいますから、有名な半跏思惟像を指しているのでしょう。
私個人は、広隆寺のものより中宮寺の半跏思惟像が好きですが、どちらも本当に美しい仏像ですよね。
面白い……というのは、秦河勝という人物が、ちょっと特殊だからです。
秦氏は渡来系の氏族だとされていますが、なぞに包まれています。
秦氏の本拠地である太秦に鎮座する木嶋坐天照御魂神社は、三つの鳥居を△に組み合わせた「三つ鳥居」で有名で、別名を蚕の社。
どういった理由からかは知りませんが、キリスト教の影響を受けたなんて話もあり、日ユ同祖論の根拠にされたりします。
日ユ同祖論とは、ユダヤ人の失われた十支族が日本へやってきて日本人になったという説で、いわゆるトンデモ学説なんですけど、信じる人もいます。
それくらい、秦氏には謎が多いんですね。
時代はかなり下りますが、皇極天皇3年に大生部多という人物が、常世虫を流行させたとき、これを征伐したのも秦河勝です。
常世虫は山椒の葉にいて、緑色、黒い点があるっていうんですから、どう考えてもアゲハ蝶の幼虫だと思うんですが、だまされた人は何を考えてたんでしょうね(^^ゞ
そしてもう一つ。
秦河勝には不思議なトピックスがあります。
聖徳太子ともご縁の深い人物ですので、明日少し詳しくお話しますね。
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