日本書紀に登場する「神」は、人の暗喩である……そう考える人は少なくありません。
そういう人たちは、高天原による出雲侵略は、弥生人による縄文人の大量虐殺であると信じます。
何を隠そう、私もそう思ってました(笑)
出雲が縄文であると考えるのには少し無理があると思っていましたが。
出雲国風土記では、大国主以前に八束水臣津命という国造りの神が登場します。
大国主命はその息子とされている。
だから、八束水臣津命が縄文人で、大国主は早期にやってきた弥生人。
大国主は比較的平和に、教化によって出雲を支配したのじゃないかと考えていました。
そこに後着の弥生人・高天原が侵略戦争を仕掛け、大量虐殺の末、乗っ取った。
もしその読みが正しいのなら、現在の皇室は遅くにやってきた弥生人ってことになります。
現在の研究では、弥生人は朝鮮半島からやってきたとほぼ決着しています。
つまり、もし日本書紀が本当の歴史で、皇室が高天原の最高神……天照大神の子孫だというのなら、皇室は朝鮮半島からやってきたってことになるんだけど、右派のみなさんは、それでいいんですかね(^^ゞ
日本書紀は神話であり、歴史とは違うって受け止めておく方が、平和だと思うのですが。
ちなみに私は、日本人は縄文人と弥生人の混血で、朝鮮半島からやってきた人たちの子孫でもあると思っています。
でも、日本従来の、縄文スピリッツも受け継いでいる。
皇室が誕生したのがいつかはわかりませんが、日本書紀編纂の動機は、新興の支配者が、自らの地位を確立するためと考えるなら、天武天皇が初代ってことになります。
そのころにはすでに、縄文人と弥生人の混血は相当進んでいたでしょうから、皇室の祖先は「日本人」でいいんじゃないのかな。
麻生太郎副総理が「日本は2千年、一つの民族」とおっしゃったとニュースになっていましたが、島国では混血が進むのも早いでしょうし、厳密にいうとどうなるかはわからないにせよ、
「まぁ、そんな感じ」
と言えるでしょう。
とはいえ。
FNNで、前後を補足すれば
「だから2000年の長きにわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、126代の長きにわたって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありませんから。いい国なんだなと。これに勝る証明があったら教えてくれと。ヨーロッパ人の人に言って誰一人反論する人はいません。そんな国は他にない。」
だそうで。
何度も言うようですが、126代の王朝だって考えると、日本書紀も歴史であるってことになる。
そのうえで「神は人の暗喩」としたら、皇室は……ってなるよって話です(^^ゞ
突き詰めて考えれば、「日本書紀は神話」と考えるのが、一番自然だし、平和だと思うのですが。
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