赤ちゃんを寝かせるLEDライト・照明が人間に与える影響(NY Times) | スクラップブック

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◆赤ちゃんにやさしい照明"Sleepy Baby”の成功
赤ちゃんが寝てくれなくて悩む母親が医者に渡された生物学的LED「Sleepy Baby」を試したところ、16ヶ月の赤ちゃんがすぐ寝てくれたそうです。

赤ちゃんは光に敏感なので照明から出る青色短波光に興奮してしまい、寝つきが悪くなってしまいます。
また、寝る部屋は真っ暗にするべきですが、どうしても光が漏れてしまい、
その度に赤ちゃんは夜泣きしたりしてしまいます。

この生物学的LEDのオレンジ光は、十分な明るさを保ちつつ、赤ちゃんを刺激しない長波長で光ります。

夕暮れからこのライトで生活することで、興奮を抑えることで、人間本来の生物学的睡眠サイクルが呼び起こされ、寝つきがよくなるのです。


◆大人へのオレンジライトの有効性
このオレンジのライトは大人にとっても優しいものです。
従来のライトが放つ 青色短波光は目から入って脳を刺激し、睡眠導入ホルモンの発生を抑え、体内時計を狂わせてしまいます。
人間が浴びる青色短波光の量はこの50年で10倍になり、体内時計も3ー5時間ずれていると言われています。

この刺激の少ない長波光を使うと、体内サイクルが修正され、睡眠にむけ、ホルモン・ニューロンなど、体中が準備を始めるため、快適な睡眠ができるのです。

特別な設備も不要で、わずか30ドルのLED電球に変えるだけで、快適な睡眠・気持ちよい目覚めを手に入れることができるため、ヒット商品となっています。

同社は"Sleepy Baby”のヒットを受けて、Definity Digitalは生物学的LEDライトをいくつも出しています。
"Wake Alert"=勉強に集中しやすくなる青色光を多く含むライト (70ドル)
"Good Night"="快適睡眠用" Sleepy Babyの光量が強いバージョン (60ドル)
(野菜用ライトもあります。)




◆用途別LEDの時代 動き始めた照明業界
ライトの色・強さが生物にあたえる影響はこれまでも理解されていましたが、それを効果的にいかす照明は高額になってしまい、実用的ではありませんでした。

しかし現在は、LEDで簡単に低コストで用途に合わせた多種多様な用途にあったライト・照明環境を作り出せます。

快眠・快適な目覚めを与える生物学的LED「Sleepy Baby」の大ヒットは照明業界を変えたと言われ、
多くの企業が人間の本来の力を刺激する、目的別ライトの生産、照明環境の新システムの開発を始めました。

生活サイクルに合わせ光の色・光度を自動的に変える照明システムや
iPhoneで光環境を選択できるさまざまなハイテクノロジーなものも発売されています。

このようなライトは、家庭だけでなく、スーパー・オフィス・ホテル等商業目的の場でも使われ初めており、用途に適した色・光量で、人々を快適にしたり、購買意欲を刺激したり、仕事に集中させたり、人をsexyに見せたりしています。


◆光で人間をコントロール
光が人間の体内に与える影響を利用して人間をコントロールする研究もされています。
それは上記のような気分をコントロールするといったメンタル的なものだけでな
く、傷の回復を早めるなど、肉体的にもコントールするというものです

ある光を見ると脳が寝る時間だと考え、すぐに眠りに落ちるライトの作成もアイデアとしてあるそうです。

参考:
Definity Digital 社 https://definitydigital.com/bulb/i
NY Times: http://www.nytimes.com/2015/09/12/business/energy-environment/high-tech-lights-to-help-baby-sleep-or-students-stay-alert.html?ref=technology
Lighting Science: http://www.lsgc.com/products/sleepy-baby-led-lamp-bulb?variant=1260760992



◆感想
日本でもこういった商品は発売されているのかな?
日本の場合 「快適睡眠」の"Good Night"と「集中力向上」のWake Alert”どっちが売れるかな?



◆今日の面白画像
「子は親を見て育つ」  かわいい!