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「君が嫌だったら、僕は出ないよ。 どうしてほしい?」

スタローンがアカデミー賞をボイコットするのではないか?
ここ数日、そんな噂がたっていました。
しかし、LA Timesによると、出演を決めたそうです。

監督のライアン・クーグラーに「君が嫌だったら出ないよ。 どっちがいい?」って訊いたんだ。
彼は「アカデミーに出演して欲しい、この映画のために立ち上がて欲しい」って言ったんだ。

スタローンはそう語りアカデミー賞をボイコットしないことを発表しました。

彼はさらに今回のアカデミー賞、黒人ノミネート無し問題に対して、
「変わる必要がある。 
私は物事は変わるものだと信じている。
遅かれ早かれ、才能あるものはいずれトップに登りつめる。
新しい形を受け入れることができるか?
新しい考え方を認めれるか? という問題だ。

今回のノミネートは完全に2人の若き才能のおかげです。」
と述べました。



かっこいい!
スタローン かっこいい!
さすが人望の塊!
40年前(1976)にロッキーでノミネートされて以来のアカデミー賞ノミネートにもかかわらず、
「ボイコットしてもいいよ?」って!
ラズベリー賞(演技下手くそ賞)に13年連続ノミネートされているスタローンが
やっと助演男優賞に選ばれたのに!

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◆「黒人がノミネートされなかった」影響

昨年に続き、今年もアカデミー賞に「黒人の作品、俳優がまったく選ばれなかった」とことで、
スパイク・リー、ウィル・スミスなどがボイコットを表明し、
授賞式の司会、クリス・ロックもボイコットすべきだ! などと大きな問題になっています。

アカデミー会員6,000人のうち白人が9割、男性が8割、平均年齢60代と、
一般社会とかけはなれていることも問題視されました。

あまりに、大きな批判を受け、映画芸術科学アカデミーは以下の変革を
2020年までに行う約束をしました。
・ノミネート方式の変更、
・アカデミー会員の女性・人種の拡大

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◆スタローン最良の一手
現在、最終投票日の2月12日に向けて、激しくロビー活動が行われています。

今回のスタローンの発言。
『君のためにボイコットしてもいいよ」と言ったら「彼が映画のために授賞式にでてくれ」と言った』
完璧だと感心しました。

1.ノミネートされた時点で、スタローンの演技に対し、既に一定の評価は得ています。
「若き才能」との関係性を強めるには最高の配慮です。
クリード2も予定されている今、賞なんかより、有能な2人との関係の方が大事です。
「君が嫌なら僕もボイコットするよ」と、40年ぶりにノミネートされたスタローンに、
出るなと言える人はいないでしょう。(笑)


2.「この(無視された、黒人)映画のために立ち上がってくれ」と言われた。
今回の黒人ノミネート映画ゼロ批判に、罪悪感を感じた人の票や、
バランスを考えた人の票がスタローンに集まることになるでしょう。
他にどこにも受け皿になる作品も、人物もいないのですから。
最優秀助演男優賞の確率は上がります。

黒人のファンも増えるでしょう。
もし、スタローンが受賞して、スピーチでクリード役のアドニス・ジョンソン、
監督ライアン・クーグラーがくれた賞だと熱く語れば、
スタローンの受賞はある種、黒人の勝利ととらえられるでしょう。
最良の手になったと思います。



◆スタローンとクーグラー
こういった打算があったのかどうかはわかりません。
こういったことができるから、スタローンが人望があるのかもしれません。
また、スタローンが監督ライアン・クーグラーを昔の自分のように、亡くした息子のように
感じているから出た素直な言葉かもしれません。

スタローンはクーグラーが出した「クリード」の企画を一度断っています。
しかし、映画監督志望だった息子が亡くなった後に、スタローンから、
「あの映画を作ろう」と声をかけたそうです。

当時クーグラーはまったく無名であったにもかかわらず、
スタローンは彼に全部任せました。
映画「クリード チャンプを継ぐもの」でロッキーは自分の息子の代わりにクリードを育てます。
クーグラーは、ロッキーとクリードの関係は、スタローンと彼の亡くなった息子との関係を表現しているんだと語っています。 (interview - director Ryan coogler)

しかし、もう一歩離れてみると、スタローンと、亡くした息子と、クーグラーの関係でもあります。

スタローン自身は発言していませんが、
「どこか昔の自分に似た全く無名の監督を育てる。」
このことが、スタローンがクリード制作を引き受けた決め手だったのではないか?といわれています。


アカデミー賞は2月28日(現地時間)放送です。
どうなるでしょう?
助演男優賞ノミネート 
■クリスチャン・ベール(「マネー・ショート 華麗なる大逆転」)
■トム・ハーディ(「レヴェナント 蘇えりし者」)
■マーク・ラファロ(「スポットライト 世紀のスクープ」)
■マーク・ライランス(「ブリッジ・オブ・スパイ」)
■シルベスター・スタローン(「クリード チャンプを継ぐ男」)


もし、受賞したらスピーチが楽しみです!

PS. TV版ランボーには出演しないそうです!(笑)

◆今日のおもしろ画像
「別に困ってませんけど。。。」