Noriの脱heavyな生活のすすめ-social_network

先日アメリカでゴールデングローブ賞最優秀作品賞ドラマ部門、監督賞、脚本賞、音楽賞を受賞した映画「The Social Network(ソーシャル・ネットワーク)」を見た。Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグが如何にしてFacebookを立ち上げたかというノンフィクション書籍「facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」が原作である。

ストーリーの概要であるが、マークがハーバード大学のコンピューターをハッキングして女子学生の顔の格付けサイト「フェイスマッシュ」を立ち上げ2時間で2万2000アクセスを叩き出すが4時間後に大学によって閉鎖。訴追されるがマークは4時間もハッキングを阻止できなかったとして大学側のセキュリティーの甘さが露呈したと主張。しかし主張虚しく半年の保護観察処分を受ける。その後ボート部所属のエリート双子からプログラミング能力に目を付けられたマークはハーバード大生コミュニティサイト「ハーバード・コネクション」を依頼されるが、そのアイディアを基に自分で別サイトを立ち上げSNSであるFacebookへと成長していくというもの。

単純にアイディアを盗んだだけではないかと思うかもしれないが、実際にプログラムを組みサイトとして成功させたのはマーク自身であるのに加えて、Appleのスティーブ・ジョブスやMicrosoftのビル・ゲイツも他人のアイディアを自分の物の様に扱う名手。結局この分野で勝つためにはアイディアだけでは駄目であり、技術や資金更には人脈も不可欠であるということだ。

映画中では弁護士を含めた訴追場面と過去の出来事が行ったり来たりと複雑な展開なのでこのシーンはどの時系列の事なのかというのが分かりづらい。またコンピューターの専門用語が多いのに加えて早口であるので、情報工学分野の知識が無いと話を理解する前にストーリーが先に進んでしまうことは否めない。アメリカの映画評論家の間ではこの映画がかなりの高評価を得ているが、ノンフィクションであるせいか今後どの様になるのだろうという期待感や焦り、斬新な演出が殆ど無く、自分としては映画自体はそこまでの評価を与えられない。強いて惹かれた演出はエリート学生のボートが大会で僅差の末相手チームに負けてしまうという点であろうか。マークとのほんの少しの能力差が天地を分けたことを隠喩する表現としては魅力的。

なお配給元がSony Picturesだが、2009年「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」など話題作を良く引っ張ってきたと思う。映画の内容とは関係ないが、自分はSONY愛好者であるのでSony Picturesはアメリカの企業だがSONYグループの一員としてこれからも頑張って欲しいものである。

最後になるが、自分も彼やGoogleのラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリンやAppleのスティーブ・ジョブスの様に世界を驚かす人になりたい。「〇〇会社の~です」という肩書き有りきの自分ではなく、「◯◯を作ってこんな評価を得た~である」という実績を作りたい。もっと自己研鑽に努めなければ。

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製品名、企業名や出演タレントを全面に押し出さないで、製品の特徴や企業の理念のみをCMに詰め込んだものでいいなぁと感銘を受けたものを集めてみました。動画を並べるため、負荷軽減を目的にデフォルトは小さく表示しています。大きくして見たい方はお手数ですが、動画をダブルクリックして見てください。なお番号は順位という訳ではなく、整理の為ですのでご了解ください。

①「LISMO Fes!」[KDDI]
au「LISMO」関連のCM。クリエイティブディレクター佐野研二郎氏の作品。主演は13代三井リハウスガールでもある川口春奈。出演者は携帯電話を持って楽しそうに踊っているだけであるが、背景がLISMOの魅力を文字や動画でPR。出演者の踊り、BGM、背景の文字や動画という多次元が同時進行している表現。少ないCM放映時間に沢山の情報を上手く融合させて詰め込んでいる。




②「ダウンジャケット 冬の詩」[ユニクロ]
高村光太郎「冬の詩」を黒木メイサと松田龍平が朗読するというシンプルなCM。BGMが無く色合いが暗いため、寒さが一段と伝わってくる。格安衣類を売りにしてきたユニクロであるが、高級感が出ている。ただCMを見ているのは温かい室内にいる視聴者もいる訳で、どれだけ宣伝効果があるのだろうか未知数。




③「Internet TV」[ソニー]
GoogleのAndroid OSを搭載したソニーのインターネットTV「BRAVIA」のCM。子供達がサポーターの沢山いるスタジアムの中でサッカーをするが、最後に空き地でサッカーをしている情景が映し出され、日常の風景が大きな夢に繋がっているという主旨のCM。ストーリー自体はSONYお得意の子供の想像力を主においた個人的に好きなストーリーであるが、インターネットTVのCMであるのに、インターネットの良さは盛りこんで無くて、正直残念。




④「家族の絆・お父さんのチャーハン編」[東京ガス]
子供の頃からお母さんが寝込んだり、実家に帰った時にお父さんが代わりに作ってくれたチャーハン。何の工夫もされていないチャーハンを結婚3日前に再び食べたいという娘の為にチャーハンを作ることに。料理をする際に火が映しだされており、ガスの重要性が何気なくPRされている。娘が思春期を通して成長するにつれて態度が少しずつ変わっていくのが細かい描写だが、現実味があり映像に引き込まれる。このCMは芸術性と言うよりもストーリーが胸に染みた。




⑤「Color is Magic」[ソニー]
ソニーのTV「BRAVIA」のCM。他のBRAVIAのCMでもある様に、色の美しさを作品の中で表現している。本作品では大量のペンキをBGMに合わせ噴水の様に噴出させている。噴出した後に描くペンキの軌跡まで上手く計算。撮影は壊す前の建物で行った様で、大胆な演出がなされている。




他にもいいCMが世の中にはあふれていると思います。そこでこのCMはおすすめ、または感銘を受けたというCMがございましたら、コメント欄に書き込んで頂くか、info@spazions.comまでメールください。次回選考の参考にさせてもらいます。

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金曜ロードショーで「HACHI」を見た。「ハチ公物語」のハリウッドリメイク版であり、リチャード・ギア自身も「Shall We Dance?」のイメージが強いため、正直興味が薄く映画館には観に行かなかった作品。しかし、実際全部を見てみると号泣してしまった。ハチ公の物語は知っていたし、演出も光るものは少なかったのだが、実際犬を飼っている自分の今の生活と重ねあわせることによって、自然と涙が溢れてきた。少し昔までは、本や映画で泣く人のことを疑問視していたのだが、涙もろくなったのは責任が増したことによる疲労からくるものか、歳のせいなのか。

映画の中では、犬が色盲ということから犬の視点の時に白黒の映像になっていたので、非常にわかりやすかったし、実際に犬もこんな風に世界を捉えているのかと感心した。一方で映画の中ではCGが所々使われていた。季節の移り変わりを木の葉で表現したりと、個人的に好きな表現方法であったが、CGを使っているせいで、アクションなどでよく見られるハリウッド特有の「現実からの遊離」が浮き彫りになってしまった。実写だともっと味のある様に感じたと思うが。そして最後ハチ公が息を引き取るシーンはタイタニックなど様々な映画で用いられてきた「夢(天国)での再会」。最後に再会できて本当によかった(涙)。話の最初と最後で時間軸をずらした回想シーン(今回であれば孫が学校で説明するということ)があるのもタイタニックと同じ話の進め方だ。

脚本は言わずもがな、犬が飼い主への忠誠を持ち続けるというものだ。脚本、いやノンフィクションだから事実とでも言おうか、それが素晴らしいので、ハリウッド版になろうが演出が手薄になろうが、心に響くものがある。最後に天国での再会があれど、最後がハッピーエンドで終わらない話はアメリカ人には好まれないと思うが、果たして彼らの「HACHI」への感想はどのようなものなのだろうか。正直興味がある。もしウケが多少なりとも良いのであれば、「フランダースの犬」も実写で見てみたいものである(勿論、洋画で)。

実際のハチ公は飼い主ではなく駅の周辺にあった焼き鳥屋が目的だった説があるが、自分の犬と接しているとしっかりと忠誠を持ってくれていると思う。これはあくまで一方的な主観であるが、犬は人間のパートナーというのは間違っていない。3年前まで犬を飼うなんて想像もしていなかった自分が、既に犬無しの生活は考えられない。

この「HACHI」は映画館に観に行かなかったことを後悔した。なるべくDVDやTVではなく、映画館に足を運んで映画を観るようにしよう。そして、今まで以上に犬に愛情を注いでやろう。

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