「ジャニーズ事務所」が、創業者の故ジャニー喜多川氏の所属タレントらへの性加害疑惑の問題でネットを中心に厳しく、叩かれている。
3月に海外メディアが報じて以降、真相を求める声は日増しに高まり、事務所は不十分ながら謝罪に追い込まれた。
しかし、この問題は1980年代や1990年代にも少なからず週刊誌等で報じられていたし、国会でも話題になったことがある。
だが、今回の件を含めてあまりマスコミは熱心に報道してこなかった。
フリーアナウンサーの武田真一さんは、
「報道する側にも責任がある」
と語ったが、長い間、この問題を見て見ぬふりをし、その所属事務所のタレントを使い続けてきたマスコミの問題が見え隠れする。
こうした問題を隠蔽する体質や、強いものに忖度するのは、何をマスコミだけではなく学校でもある。
これまで何度もいじめがあったことを隠蔽してきたのは周知の事実だ。
また、個人的な経験としては、私が若い頃に、自分のクラスの生徒が深刻な問題行動を起こし、残念ながら退学になることになった。
その時、保護者が学校にある見知らぬ男性を連れてきた。
その男性はこう言った。
「私の事はもちろんご存知だと思いますが、今回は私の顔に免じて許してやってあげられないでしょうか」
この人は、名古屋地区では大変有名な高校野球の指導者であった。
むろん、私の学校とは何の関係もない人だ。
おそらくこの方は、こうした行動をとる事は初めてでは無いのであろう。
つまりこの方がこういう言い方をすれば、学校によっては、しぶしぶその要求を飲んできたのではないだろうか。
だから、態度も堂々として慣れたものだった。
つまりは忖度である。
幸いにも私の学年の主任は野球に全く興味がなく、
「誰ですか?私はあなたのことを全く知りません」
と言って、爽やかなほどその方のメンツをつぶして、その要求を一蹴した。
忖度や隠蔽は、多分いちど手を染めたら、なかなかそれを糺すことが難しいのであろう。
おそらく今回のジャニーズ事務所の問題は50年間も60年間も続いていたのであろうし、そういうことが続けば結局は被害者は増え続ける。
学校の忖度や隠蔽も全く同じだ。
きっとそれによって長い間いじめは続き、多くの生徒が苦しんだり、忖度は現場の先生たちにとって強いストレスになり、一生の後悔になってしまう。
私はSMAPも好きだったし、TOKIOのメンバーも好きだし、嵐の皆さんも大好きだし、King & Princeもとてもかっこいいと思う。
しかし、どんな事情があるのかわからないけど、どんどんといなくなってしまう。
こうした人たちの活躍を楽しみにしている人たちにとってはとても残念なことだろう。
そのためにも忖度や隠蔽なんてやめて、事務所でもマスコミでも、自分たちの仕事に、使命感や誇りを持って向き合って欲しいものである。