「思考力を身につけるために」~多くの小論文指導から思うこと~ | これでも元私立高校教員

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30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

12月9日(日)で、教育セミナーの講師をすることになりました。

いままでも、

 

「入試のカラクリ」

「偏差値のウソ」

「これからの入試」

「新テストについて」

 

といった内容をお話ししてきたが、今回はもっと未来を見据えたいと思っています。

そこでこのようなテーマにしました。

 

「思考力を身につけるために」~実際の小論文指導から思うこと~

 

もっとも未来と言っても、すでにそれは進行している未来であり、高校生と言えども、決して他人ごとではありません。

 

近年、小論文入試が拡大しています。

今日も小学校の保護者の方にお話ししたが、この小論文に関わる思考の形成は、将来を大きく左右する重大なテーマです。

 

今年、ノーベル医学賞を本庶博士は、こう言いました。

 

「教科書に書いてあることを疑え」

 

誤解される方もいますが、教科書は正しいのです。

間違ったことが書かれているわけではありません。

 

それは、

 

「正しいことの中に疑問を持つ」

 

ということです。

 

少しわかりにくいかもしれませんが、これこそが小論文の本質です。

 

小論文を書く場合、しばしば文章力を懸念する方がみえますが、それは「思考」の問題であり、「思考」すれば文章は一気に上手になります。

いうまでもなく、チャートすら作成することなく、いきなり書く小論文などは論外です。

 

センター試験にかわる新テストなどは、たいした問題ではありません。

 

それ以上に、APや小論文、AO入試の拡大のほうが大切であり、そのなかで、

 

「人と違った発想をする」

 

それこそ社会から求められているものだからです。

 

今回のセミナーでは、そのために何をすべきか、さらにはそれは親の思考を変える必要があり、教師も同様です。

 

そのために、参加者の方とともに実際にテーマを設定し、ともに思考し、リアルな指導の体験をしていただこと思っています。

 

午後は、さらに具体的に「小論文講座」を開講します。

高校などはぜひ参加してほしいものです。

 

思考とは、記憶でもパターンでもなく、ましてやYes・Noでもありません。知識は必要ですが、思考を通じての知識は教養となり、未来の入試、それ以上に人生に役立ちます。

従来の暗記、常識、パターンではなく、個性的な思想、学問へのアプローチ、さらには問題解決能力、コミュニケーション能力などを土う買う道なのです。

 

その指導の一端を具体的にお話する機会だと思っていただければと思います。

 

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