アフタヌーン・イン・パリス(ケニー・クラーク) | 今日の一曲

今日の一曲

これまでに出会った心に残る曲を一日一曲選びます。貴方の思い出などありましたら教えてください。

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Kenny Clarke Quintet 1956 ~ Afternoon In Paris

 

 
Guitar – Kenny Burrell
Saxophone – Pepper Adams
Piano – Tommy Flanagan
Bass – Paul Chambers
Drums – Kenny Clarke
 
Recorded : Hackensack, N.J. April 30, 1956, or May 9, 1956
Album : Kenny Clarke Meets The Detroit Jazzmen
 
ケニー・クラークはミントンズ・プレイハウスでモンク、チャーリー・クリスチャンとトリオで活躍ししビーバプを体現します。
’46年に軍隊で知り合ったジョン・ルイスと除隊後ディージー・ガレスピーのバンドに入り、その後ミルト・ジャクソン・カルテット(MJQ)の創設メンバーとなり、バンドは’52年にジョン・ルイスをリーダーとするモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)になります。
しかし、ジョン・ルイスの目指す室内楽的なジャズに馴染めず袂を分かちます。この曲はその頃出身地デトロイトのミュージッシャンを集めて録音したアルバムの一曲で、クラークを除く他のメンバーはいずれも20代の新鋭で、その後、それぞれの楽器でのスタープレイヤーになっていますから、このセッションは貴重です。
ケニー・クラークがヨーロッパへ移住する前のアメリカでの最後の演奏です。
彼はガレスピー楽団のヨーロッパ・ツアーで訪れたパリで、同じ白人社会でありながら人種偏見の強いアメリカとは違って優れたミュージッシャンとして扱われたことに感銘を受けたようで、移り住むパリへの思いをこの曲に込めていたのかも知れません。
トミー・フラナガンのピアノとケニー・バレルが絶妙に絡むテーマにペッパー・アダムスのバリトン・サックスが滑り込む洒落たヘッド・アレンジが導入となってほんわかとした一曲に仕上がっています。
 
以前書いたこの曲の記事はこちらです。
Milt Jackson
J.J. Johnson
Phineas Newborn, Jr
Benny Golson