秋の牢獄/恒川 光太郎
¥1,470
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前二作が大好きな恒川さんの三作目


これもさー前二作あるんだから、三作目も仕入れましょうよ。ってことで

図書館にリクエストしていた作品です

すごく読むのが楽しみだったんですよね


うーーん。

期待していたのだけれどそれほどではないですね

なんか、その独特の世界観の味はちょっと薄れていて、単なる不思議な話

になってしまいそうな感じが。残念です

不思議な世界の話や、日常ではありえないミステリー?みたいなものは

沢山書いてる方いるんですけど、恒川さんの描く世界観(刹那でありながらも優しいく懐かしい。想像力が

かきたてられる)がとても好きなのですが・・・。



どれもどこかに閉じ込められる、ということが共通テーマなのだけれど。

ここにきて失速ですかね。


私は表題作が一番いただけなかったかな~




次、また長編で私を夢中にさせてくれるものが出ると期待しています





メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)/平山 夢明
¥620
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えー、図書館にリクエスト(置いてないものを購入してもらう)しておりました(笑

このリクエストにこたえてくれてありがとう、という感じ

でもさー「独白する・・」はこのミスのおかげで在庫があったわけだけど

それに伴い他の著書も仕入れて欲しいもんですよね。


たまに図書館で「え!これあるの!?」っていう本があるけど

多分誰かからの猛烈リクエストのおかげなんでしょうね。

私のリクエストのおかげ(?)でこれを借りる人がいると思うとなんか嬉しいよね



平山さんは、普段はなんていうか「ほん怖」みたいなノリで実話に基づいた

怖い話が多いわけだけど、それは私的には面白くない

こんな風に作りこまれた作品ほうが断然面白いです

これは「独白する・・」よりずっと前に出ていたものなのだけれど

やはり気持ち悪さは全開だけれど、なんかどっかでクールで理知的な登場人物が

私のツボなのです。


続編が出るとか?でないとか?

まぁー、続編熱望はしていないけれど、こんな風に彼の頭の中の創造力を

駆使した長編はすごく待ち遠しいですなぁ。



窓の灯/青山 七恵
¥1,050
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「ひとり日和」が嫌いじゃなかった青山さん

物語は違えど作風が同じすぎてうーーーむ。


最後の最後

いつも覗いていた男も、一人暗がりで真剣に隣家の声を聞いていた

というところだけはよかったです。





gururi



絶対観たい!と思っていた「ぐるりのこと。」

早速観てきました。


自然な会話と下ネタで、クスっと笑わせてくれるところ満載なのですが

しんみり。

木村多江さんの演技がすばらしく、ほんとにググっと引き込まれます。

彼女が心を病んで、自分がコントロールできず苦しむところはほんとに

リアルで胸が苦しくなります。



いつも飄々としていて、優しいんだかなんだか?だったカナオの

辛い過去も後々になって出てくるのでそこでなんか「あぁそうか」と彼の

言葉少な、感情を露にしない性格が理解できる気がしました


そんな夫の気持ちを、一緒に寄り添う年月で実感し理解していくとき。

つたない言葉でも一生懸命気持ちをつたえてくれたとき。

愛されていると自然に感じることができたとき

夫婦でいることの積み重ねで、大きなきっかけはないけれど、彼女の目が

輝きを取り戻していく。



夫のカナオが法廷画家のためさまざまなその時代の裁判の様子が

描かれるのですが配役が思いっきり豪華

俳優さんもその少しの出番に自分の個性を思いっきりのせてきます

なので濃いっていうか、ちょっと豪華すぎるかな。


リリーさんと木村さんの夫婦がいいので、そんなに豪華に

行かなくても充分見れます。


とにかくキャスティングが絶妙です

兄嫁の女優さん(名前を知らない方)なんかも、その役まんまで

夫婦や家族のやり取りはドキュメンタリーを見ているようだった


退屈と思う人もいるだろうし、好き嫌いはある映画だろうなぁ。


私は冒頭の「口紅つけてよ」のところですっかりハマってしまいましたね

やはり夫婦になって何年か、時を過ごした人が一番感情移入できるのかも

しれませんね。





戸村飯店青春100連発/瀬尾 まいこ
¥1,575
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大好きな瀬尾さんの新作書き下ろし

ガツンとやられました

もっと好きになりました。


冒頭、書き下ろしなのにこれなんか?読んだことあるような???と

思ったら1章だけは既出のものに加筆したんですね

以前に(多分アンソロジーのようなもので)読んだときには、短編なだけに

これで終わり?って思ったけれどあの兄弟をこんな一冊に書き上げるとは。



瀬尾さんは関西出身なのだけれど、同じく好きな西加奈子さんのように

関西弁ベタベタっていうんでもなかったし、プって笑っちゃうところも

少ないイメージだったのだけれど、今回は断然上をいってます(笑

関西弁のしょーもないけど暖かいような掛け合いを十二分に堪能しつつ

笑えて泣ける

まさに青春100連発なんだなぁ


家を出たくて仕方がなかった兄と、離れるとなるともったいなくて一時でも

無駄にしたくない弟。

どちらかといえば兄のヘイスケがメインの物語なのだけれど

後半、ヘイスケがウルフルズの歌にグっとくるところとか

「終わった」ときに開けるであろう封筒をコウスケと一緒に開けたときの

その感じとか。

あんなに苦手で居場所がなくて逃げ出したかった家が、どーしよもなく

自分を形作っている感じとか



飾り気なく、素で、普通なのにすごく優しい物語



親の心子知らず。これに尽きますね(笑)




登場人物を好きになって、このままもっと続けばいいのに

って思う本は「古道具 中野商店」と似た感じがありますね。


あー面白かった。

お勧めです

悪人/吉田 修一
¥1,890
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かなり好評価らしい「悪人」読んでみました


確かにかなりの分厚さですが一気に読んでしまった

なのでうまいです。

真犯人は読者にはわかっているのだけれど、それでもなかなか

本当のところ(ほんとうに祐一が殺したのか?増尾なのか)というところの確信を

つかず読者をひっぱります。

その後は彼の悲しい生い立ちと、優しい心根、そしてようやく出会えた光代という女性との

逃避行へと物語りは進み。飽きさせません。


祐一・彼を育てた祖母・彼を捨てた母親

殺された佳乃・彼女の両親・彼女の同僚

それぞれが語り、思い起こす事件のあらまし。




被害者の佳乃という女性の、ずるさとか寂しさとか若さゆえのバカさとか

すごくうまい

ただ私的にはやっぱり、自業自得かなぁ~。。なんて(苦笑


娘を思う親の気持ちを知れ!とかいわれても実際の彼女は

若くて傲慢で浅はかで・・

なんというか、同情に値する感じでもないのだよね


勿論、だからといって殺されるようなひどいことをしたわけじゃない。

人を殺す。ということに正当な理由なんか存在しない。

そこなんでしょうね。

罪は罪。

そこに何があったか、どんな経緯か、なんて問題ではない

人の命を奪っていい人間なんかいない。それは罪人、悪人である。





彼らしくない、力作長編で飽きさせません

「静かな爆弾」も彼らしくてとてもよかったし、注目ですね

映画1000円DAYってことで、特別みたいものがあるわけでなし

最近、市原隼人好きなのでとりあえず見てみました

っていうか公開一週間で、プレミア(少人数)で一日一回の上映って・・

なんかかわいそうだね



kamisa







これは、原作を読んでいないのでなんともいえないけれど・・・・・

こんな壮大?な話を映画に、しかも角川でするのは間違っているんじゃないか?

所々、かわいそうになるくらいに寒いシーン(ロック)があって、市原君が

かわいそうになる。

でもでも主演の二人は頑張っていたと思う。

寒くて陳腐な脚本とセリフなのにね。

谷村美月も、とりあえずエロ路線にさせられつつも頑張っていた

彼女は普段はどうというわけじゃない(好きな顔でもない)のだけれど

映画になるとキレイでいいね。魍魎のハコのときも良かった。


あと脇がねーー安っぽすぎるでしょ

お笑い(しかもオッパピーと岩尾)とかさー、松本りお&黄川田コンビもきつかったー

役者のせいか?演出のせいか?よくわかんないダメだ、安っぽさ。

そしてそれぞれの心境とかが唐突だよね。わかるけど、もっと細かく描いてよ!とねぇ・・


とにかく主演の二人は頑張っていて好感もてる!(笑

でも脇と雰囲気とかが3流っぽいんだよなぁ。とても



でもね、ちゃんと楽しめましたよ

なんかすっぱい青春って感じでいいよね

最後はハッピーエンドだし


magic2

とにもかくにも、佐藤浩一の映画。


彼がすばらしく面白いです。


村田とデラ富樫、どっちをやってても笑えます!

小日向さんも相変わらずで、いい相方ですよね。



出演陣がすごく豪華で、見飽きないんだけどそういうサービスは

逆にそんなになくてもいいんだけどなぁ、という感じ

そんだけ、村田いやデラ富樫を演じる佐藤浩一がいいってこと。



まぁ、ストーリー的にはなんか微妙なところも沢山あったし、「有頂天ホテル」と

同じくなんか長くてダラっとしてしまうんで

俳優さんに助けられてる感じですね。




とりあえず、この役をよくここまでやりきったなぁ~と

佐藤浩一、尊敬です



そして村田の私服のダサさと安っぽさ。

寺島進とのからみあたりが個人的にツボでした




あー面白かった

そう素直に思えるの。こういうのいいですよね。

やさしいため息/青山七恵
¥1,260
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「ひとり日和」の青山七恵さんの三作目ですね。


受賞作よりさらに、なんていうか読む人によっては

つまらない、と思われそうなそんな文章


でも私はなんか好きですね。

不器用で人とうまくやれなくて

自分で考えすぎて奥手になってややこしくしてしまう。

私も自分をそんな風に思ってどんよりすることがあるのですごくわかるし

何も特別なことのない毎日のくりかえしにうんざりすることも。


でどうなの?って言われると、どうっていうんでもないんだけど

そういうの多いですよね、今って。



そして一緒に収録されている「松かさ拾い」

こっちのほうがなんか私にはしっくりきました。

実らぬ片思いの話なんだなー。


お勧めってほどではないですが、好きな人は好きそうな感じでした

私は、普通かな?






古道具 中野商店/川上 弘美
¥1,470
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これ、出版されたときに気になっていたのにそのまんまになってたことを

思い出して借りてみました。


いいですねぇーすごく

読み進むうちにどんどん良くなる

もっと読みたくなる


最初はこんな淡々なわけ?と思ったけれど、どんどんそれぞれの登場人物の個性が

きらきらしてきて、全員のことが好きになる。

なんてことはない、女の子の話。なのだけれど店の情景や人物のさまが目に浮かぶような?

そんな感じ


ヒトミちゃんとタケオくんの関係は、お互い(?)大人になった最終章でイイ方向へ。

タケオやるじゃん、と思った

こういう風に時間をかけてお互い好きになるのっていいなぁ

とつくづく。

人ってそんな簡単じゃないからね。


それぞれがゆるくていい加減なようで、自分の物差しをきっちり持っていて

そこをはずさない感じもいい。

年齢カンケーなく、大人とかケンカーないし、恋もするし失恋もして失敗もする。


これは続編は難しいかもしれないけれど、番外編みたいな感じで

読みたいですね。中野商店メンバーの話を。


あと、「風花」という言葉か何度か出ていましたね。

川上さんの中では以前からのキーワードだったのかなぁ。なんて思ったり