自分専用車両 | きゅうの鉄道写真館

きゅうの鉄道写真館

きゅうの休憩室から鉄道関係を移設しました。
ドールに興味のない方はこちらで。

 

《レール・クルーザー》
本日もしばし、私の妄想にお付き合い
ください。 まず発端は十数年前…
運転会でたびたびお世話になっていた
佐倉のK先輩からバラキットを組んだ
オハ35の車体をいただいたことから。
カトー製品を買ったからもういらない
とのことで、カトーオハ35は当鉄道でも
数両配置済みでしたが何かネタに…
と思いつつ工場の隅に眠っていました。
今回、103系のパーツを探すついでに
掘り出されたという経緯です。

 

スヤ51 13

 

スヤ51 11

 

鉄道ピクトリアル 2004年7・8月号の
オハ35系特集に載っていた写真です。
特別職用車というのは GHQの要請で
地方視察用に作られ、1950~53年ころ
に在籍していたそうです。
オハ35をタネ車にしたものは6両、
原型に近いタイプの写真のうち
13のほうをモデルにしました。
(これなら工作も簡単です)
ただし展望室の窓があまりにも大きくて
悪目立ちしそうなので、少し大人しく、
特に非常扉の窓を小さくなるように
アレンジしてみました。
これならホームの端まで行かなければ
気づかれないでしょう。


《運用》
1両貸切で定期列車の最後尾に併結して
運用します。途中駅で切り離し、再び
他の列車に連結して別線区に乗入れ、
なんて小判鮫みたいな車両になります。
1両だけの臨時列車的な扱になるため
専属の車掌が通しで乗務、厨房がある
のでコックと給仕も必要だな。
車内配置は後方から 展望室・食卓・
主寝室(2人)・補助寝室(2人)・厨房・
従業員室(4人)・車掌室・便所の順です。
(概ね下記スヤ511の平面図のイメージ)
乗客2~4人に、スタッフ3~4人を配置、
というか1両貸切で自由な行程 という
時点でとんでもない贅沢ですね。

 

スヤ51 1

このタイプは端部が絞られていなくて
工作が大変になるため不採用。
スヤ511→マイフ971→マロフ971と名前
を変え1963年まで生き延びたそうです。

 

 

オハ35のボディ
手前は手持ちのキット(マニ32)のパーツ

 

デッキ部分の構成
仕切り板を中心にドアと妻板が付く。
丸屋根端部も仕切り板に付きます。

 

0.4mm真鍮板にケガいたところ
図面はおこさず車体にスケールを当てて
直接素材にケガキました。
屋根カーブはパーツを重ねてなぞります。

 

外周を切り 糸のこ通し穴を開けたところ
折目を見せたい部分は裏からPカッター
でスジを彫りこんでおきます。

 

妻窓2ヶ所はカドを残しコ型に切る
折り曲げが済んでから切り離します。

 

車体カドの部分はきっちり曲げるので
破断しないように焼きなましておく。

 

アングルを介して万力に挟む
角をきっちりと出したいためです。

 

曲げ終わったら残りの一辺を切り離し
窓を抜く。

 

デッキ部分の解体
屋根先端は残すので濡れ雑巾で包み
熱がまわらないようにします。

 

仕切り板をはずす
屋根がバラけないよう雨樋から上は
残します。(欄間のような感じ)

 

0.3mmで作った窓枠

 

車体にドッキング
合わせてみて良さそうだったので
そのまま半田づけします。
何かのっぺりしていて変ですよね?

 

L型の縁(じつは車体の一部になる)
をつければドアに見えます。

 

縦樋の取付け
元もとついていたのは0.8mmでしたが
ゴツい感じだったので0.6mm真鍮線で
作り直しました。
帯を巻き半田づけし余分をニッパーで
切り軽くヤスって高さをそろえてから
切ったほうを車体に向けて半田付け。
ほぼ印象が整いました。
テールライトを検討するためボール紙
を丸く抜いて貼ってみましたが…
ちょっと(私の)イメージに合いません。

 

床下機器(仮)を付けて全体の印象を見る
窓を縮小したデザインは、まあ成功かな。
(妻面上方2mm、非常扉左右3mm短縮)
通常の列車に増結しても、後ろから見な
いかぎりあまり違和感は無いでしょう。
テールライトはなんか違う…
※実物は写真で見ると車体裾のランプ掛
 に差していたみたいです。
そこで台枠部分に角型の尾灯を装備する
ことにしました。

 

テールライトケース
2x5mmのチャンネルで角パイプを作り、
アングルで半分フタをして、仕上げて
から所定の長さに切れば出来上がり。

 

点灯テスト
Nゲージの導光パーツを詰め込み、
後ろからLEDで点灯します。

 

床板の裏にケースを接着
右は床下の引き通し回路です。
床下機器取付板のクリアランス2mmを
通すため薄くしなければなりません。
(床上はインテリア工作の邪魔になる)

 

点灯用パーツ
抵抗は本来はLED各個に一つずつ
入れますが、スペースの都合でLED
をパラに組んでから入れました。
一応支障なく点灯したのでまあいいか。

 

ライトユニット
と言っても足を曲げて組んだだけです。
一見LEDが直列に見えますが
ちゃんと並列になっています。
(黒い線が見えてない)
台車と床板の隙間に収めるため
平べったく作ってあります。

 

台車(TR47)
カトーのスハ43をオハに改造した際
余剰になっていた台車です。
再利用できてよかった。
元々はTR23ですがこちらのほうが
似合うでしょ?
(重量の関係でTR40にするべきですが
在庫パーツ消化の都合で…)

 

点灯テスト
仮組みして線路にのせてみます。
頭の中で考えながら配線したので、
極性が間違っていないかチェック。
クハの尾灯と同じ向きで点灯した
のでOKです。

 

床下機器の工作
取付け板にありあわせのパーツを
盛り付けました。

 

横顔
妻面を見なければ特別車両に見えない
と思いますが…(大丈夫かな?)
レースのカーテンでもつけましょう。

 

実際の展望室
停車中は人影の出現で落ち着きません。
外からはほとんど見えませんが、
実は中からはまる見えなんです。

 

手すり折曲げ治具
連結面側の工作に移ります。
黒い板は0.5mmの穴を開けた真鍮板です。
長年の使用で酸化して真っ黒に…
見えにくいですが一番上の8.5と書いて
あるところが旧型客車のデッキ用です。
まず0.4mm線の一端を直角に曲げ、
穴に差し込んで右端のへりをテコに
下に曲げニッパーで切れば1丁上がり。
この治具を使えば同じ長さの手すりを
簡単に量産できます。
一つ作っておけば一生使えます。

 

貫通扉
はずしたデッキ扉の再利用です。
列車本体の乗客が移動してこないように
扉は施錠しておきます。
(半田づけなので絶対に開きません!?)

 

手すりの取付け
幅0.8mmの妻板の縁に0.5mmの穴を開け、
0.4mmの手すりを差し込んで半田づけ。
余談ですが、なぜか私 老眼にならなくて
こんな工作でも普通に見えていて
ちゃんと出来ちゃいます。
不思議だなあ・・?

 

丸屋根端に付けるステップ

 

 

 

ほぼ完成
線路にのせて写真を撮ってみると…
連結面側のテールライトを忘れてました。
さっそく適当なパーツを取付け。
こちら側は点灯しません。

 

連結面側
ホロも仮ドメしてみました。
こうして見るとほぼオハフ33だな。
ところで形式名はどうしましょうか。
一応営業車にするのでスヤ(マヤ)という
わけにはいきませんし…

 

トワイライトEXP


こちらはスロネフ36とでもしようかな。
旧客だし電源装置も積んでるので
重さ的にはマロネフになるはずだな。
それだとTR47じゃもたないし…
などと他愛のないことを考えるのも
趣味の楽しみです。

 

 

 

インテリアは塗装後
とりあえず今回の工作はここまで。
インテリアは車体の塗装が済んでから
のお楽しみです。


本日もご乗車ありがとうございました。