小豆相場が攻めてきた日
【あのー、もしもし】
「あ、はいはい」
【わたくしー、株式会社○○の石野と申します】
「はい、どもども」
【ご主人様でいらっしゃいますか?】
「ご主人様でいらっしゃいます」
【え? あ、ははははは】
「…」
【…】
「…」
【あ、失礼しました。ご主人様ですね】
「はいはい」
【ご主人様、最近ですね、小豆の相場がですね】
「小豆と言いますと、あの小豆ですか」
【はいはい、あの小豆です】
「ほおほお。どの小豆で?」
【…えー、アンコとかに使われる小豆です】
「ああ、じゃあ同じ小豆ですね、はいはい」
【…( ̄_ ̄) その小豆です】
「小豆がど~かしましたか?」
【相変わらず国際情勢の緊張が続いてですね】
「小豆のせいですか?」
【あ、いえいえ、小豆は関係ないです】
「ほお、小豆とは関係ない話なんですね?」
【いやその、関係なくはないんですが…】
「難しい話をされよーとしてます?」
【まさかまさか。とーっても簡単なお話です】
「では、はいはい」
【世界的に、お金の動きが活発になってですね】
「活発になりましたか」
【活発になりました】
「小豆のせいで?」
【いえ、ですから、小豆は関係なくてですね】
「はいはい。小豆は関係なくはない…と」
【…です】
「怒らないでくださいね」
【ぜんぜん怒っておりません。本当です】
「…」
【本当です】
「聞いてます」
【( ̄_ ̄;)】
「つまりは、小豆が活発になってるわけですね」
【いえいえ、小豆相場が活発になってるんです】
「はいはい、分かってます」
【( ̄^ ̄) でですね、今がチャンスなんですよ】
「なんの?」
【お手元の資産を活かすためのチャンスです】
「えーと…ポケットには780円入ってますが」
【780円ではちょっと難しいです】
「あ…1.000円札も(^v^)」
【1.780円でも難しいです( ̄_ ̄;)】
「相場って難しいんですね」
【いえ、ご主人。決して難しくはないんです】
【難しくないのに、なかなか話が進まへん」
【…】
「お前のせいやろ…って思ってますよね」
【まさかまさか】
「思わないのもどうかと」
【( ̄_ ̄)】
「お前のせいやろ…って思ってます?」
【小豆の相場の話をします】
「…どぞどぞ」
【私どもには最新・精確な情報が集まってきます】
「そら素晴らしい」
【そして、それを分析するノウハウがあります】
「それも素晴らしい」
【ども。ですから的確な判断を維持できるのです】
「なるほどなるほど。素晴らしいー」
【ありがとうございます】
「精確な情報と、的確な判断…ですか」
【はいはい】
「それをなんで自分で活かさないんですか?」
【は?】
「人になんか教えんと、自分でやれば儲かるのに」
【もちろん自分でもやってます】
「でも、こーやって一生懸命に電話勧誘してる」
【え…と】
「あ、怒んないでね。僕は否定はしてないんで」
【ものすごーく否定されてる気がしますが…】
「誤解です。ルールのあるきちんとした取引やと」
【ありがとうございますm(_ _)m】
「とんでもないでございますm(_ _)m」
【相場に興味は持っていただけたようですね?】
「と、いいますと?」
【こんなにお電話の相手していただけましたし】
「いやいや~。僕、大好きなんですよ」
【大好き?】
「こういうお電話の方と会話を楽しむの(^o^)」
がちゃっ…
「あらら」