とりわけ、メインの交響曲第39番の心地好く弾む演奏の素晴らしかったこと‼️
冒頭の序奏部は、力強く硬い音のティンパニに装飾音を加えて刻ませる遅めのテンポで悠然と進められ、主部に入ると一転して快速調。
早めのテンポでもセカセカ感を全く感じさせない、若い息吹が迸るような推進力と歯切れ良いリズム感に、完全に虜にされてしまいました。
しっとり感を欠かさない第二楽章を経て、第三楽章のメヌエットでは、楽しく弾むような3拍子に惚れ惚れ。
その途中に挟まれたトリオでは、予想外にグッとスピードを落として木管群が紡ぐ旋律を際立たせるといった演出も。
そして最終第四楽章では、再び、迸る推進力と歯切れ良いリズム感を堪能できました。
初めて接した出口さんの指揮、我が息子と同じ名前でもあり、この俊英はこれから目を離せられない一人になりました。
他の2曲の演奏も文句無し!
1曲目は、アリアーガの歌劇「幸福な奴隷」序曲。
「スペインのモーツァルト」と称賛される夭折したこの天才が残した曲はどれも、早世した二人に共通する独特の哀愁を湛えており、私が大好きな作曲家の一人です。
この曲は彼の代表作の一つで、交響曲のような堂々たる構成で強弱・陰影の変化に富んでいます。
素晴らしかったモーツァルト第39番の演奏を予告するような演奏でした。
2曲目は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番。
独奏は前田妃奈さん。この人も初めてです。
カデンツァの音色と運びが蕩けるように魅力的❣️
鳴り止まない拍手に、ヨアヒムの「スコティッシュ・メロディ」をアンコールにプレゼントしてくれました。
聞き置覚えある歌の旋律ですが、歌詞を思い出せません。
今朝は、私が応援する渋野日向子選手が全米オープン女子ゴルフ選手権大会決勝ラウンド初日で首位に2打差の4位に浮上したのを見届け、久しぶりにシブコ劇場にワクワクさせられて、気持ち良く始まったのですが、そこへこのモーツァルト・マチネの快演!
最高の日曜日になりました。
昨年来の不調を克服して復活しつつある渋野選手、明日の決勝ラウンドでシブコスマイル爆発!への期待が一層高まります。