格好悪いなあ。

 

自分が理解できないのを棚に上げて、素面しらふで管を巻くやつ

 

もっともらしいことを言って、根拠を聞くと逃げるやつ

 

ああもう、ほんとうに気持ち悪い ――
 

 

今日は私たちの歓迎会だ。
近くの拠点の人達が集まって開いてくれた。

 

 

後から社長も来るらしい。

 

日本はお酒も種類も豊富で、料理も生ものから焼き物まで様々、冬にはここに鍋も並ぶから、体重がとても気になる。

 

井上さんはもっと食べなーなんて言ってくれるが、もともとがそんな量をこなせるわけではないので、目の前の数々の料理の中からどう食べていくかを慎重に選ばないと悔いが残ってしまう。

 

「ねえ、ここに来るまで何やってたの?」
周りの人が声をかけてくれる。

 

ひとり暮らししながら、授業動画を観る毎日とネットで部品を注文しては何かを組み立てる毎日。

 

女のやる事では無いかもしれない。


ひとり暮らしは伏せたものの、そんな風に答える。

 

繁華街の居酒屋さんのお座敷にざっと30人くらい。

思ったより人が多いな。

 

質素な事務所で社長と井上さんの面接を経てここに座っているわけだが、さすがは時代の波に乗れた企業という訳か。

 

BIベーシックインカムでのんびり過ごすのもいいかなと思ったんですけど、せっかくだからとどこか良いところ無いかなって思って辿り着きましたと話をまとめる。

 

 

「そっかー、10万じゃあやっぱりちょっと厳しいもんねえ」

日本国籍があれば無条件に支給されるものの、家賃や公共料金を賄ったうえで生活をするとなると質素にならざるを得ない。

 

都内だとそもそも足りない。

 

この制度に切り替えられて、経済力が無い人は固定費が安い地方にへ蜘蛛の子を散らすように軒並み移動したという。

 

病気をした時のことも考えると、多少の医療保険にも加入しておいた方がいいだろう。若いうちは掛け金も安い。

 

しかし、毎月決まった金額が無条件に振り込まれるという安心感はすごい。

 

 

まだ貧しかった農業の時代とは違い、先祖が残した家や田畑なんか持たない家族が子供をたくさん作ってしまうと、家の働き手というよりは、ただコストがかかってしまうだけの存在だと少子化に悩まされた時代があった。

 

しかし、それでも子だくさんの家は無かったわけじゃ無い。

 

過去の社会保障制度から改められると、生活保護制度の審査や管理、ケースワーカーの存在、年金組織や健康保険組織も一切必要が無くなったため、その分の人件費や運営費が一気に新たな財源として使えるようになったのだ。

 

結果、子だくさんのただただ貧乏だった家は、急に羽振りが良くなった。

当然である。

 

子供5人と両親の7人家族なら、月に70万円が国から振り込まれるわけだ。

 

その代わり、高額で特別な医療や教育は自費となるために、計画が必要になるから、そう簡単に贅沢はできないだろう。

 

国も家庭も、当然だと思っていた悩みの種がごっそり消えたわけだ。

 

それでもなお、こうして会社の飲み会に参加している面々は、自分の人生の時間を精一杯有効活用しようとしている人たちだろう。

 

お金の悩みからある意味で、解放された社会になったのかもしれない。

 

 

うまくなじめると良いけどな。
 

そう思っていた矢先、わたしよりも数か月だけ先に入ってきた横に座る先輩がどうも苦手だ。

 

この人はわたしが勉強してきたことを知らないで入社したらしい。

 

昔ほど給料に依存した世界ではないから、それをいいことに会社は労働力を従業員に要求することは無くなった。

 

理由は簡単で明快。

いつでも辞めることができるからだ。


BIもあるから気軽なものである。

 

結果として、ハラスメントや労働環境や雇用問題に政府もリソースを割く必要が無くなったのだった。

 

問題があるとすれば、働かない人が出てくることかもしれないが、暇を嫌う人はこうして適宜働くわけだし、よほどの人間嫌いでなければ引きこもることも無いだろう。

 

第一、国内に住む限りは、支給したお金だって生活費や家賃になるわけであって、結果として誰かの所得につながるわけだ。

 

何の問題があるのか、むしろ並べて欲しいまである。

 

 

それをよくわかっていないのか、横の先輩が自分も新人のクセに「やっぱり人間は働かないとダメっしょ」みたいな軽ーい感じで言うのが鼻につくのだ。

 

ダメって何がダメなんだろうかと聞いてみると、
「そりゃあ・・・、役に立つというか?生きている意味って言うか?」

 

 

ちょっと間があったな。

 

確かに間違ったことは言っていないが、だからと言って、皆そうしろ、そうあるべきという前提のもとにオレ、スゴイは間違っている。

 

「どう?オレの考え方。かっこよくない?やっぱ男はこうじゃなくちゃ!」

 

ポテンシャルだのクリエイティブだの、どこかで覚えた言葉を立て板に水で並び立てる隣人に、乾杯の時だけ飲んだアルコールのせいではない気持ち悪さに身体が震えていた。

 

最初会った時に感じた違和感は間違っていなかったらしい。

 

井上さんの視線を遠くから感じる。
何でニヤニヤしてるんだろう。

 

いや、絶対に無いから!井上さん!

なんでこんな人とペア組まなきゃいけないのか。


この歓迎会という名の飲み会は、あまり居心地が良くないちょっとしたトラウマになったのは、もうわざわざ言うまでもないだろう。

 

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この物語はフィクションであり、実在する人物や団体とは一切関係がありません。架空の創作物語です。

この作品は2024年3月16日にnote.comへ掲載したものです。

 

 

わたしにだって嫌いな、
いや、苦手な人間の一人や二人いる。

 

 

男性社員で管理されている拠点が他にいくつかあるのだが、そこを担当している人たちの中に苦手な人物がいるのだ。

 

一応数か月とはいえ、先輩だしなあ。

少し規模が大きいところだと、十数名で担当する拠点もある。新人の頃は、そこで仕事を覚えた。

 

 

その先輩もまだ一人前というわけではなかったので、わたしが追い付く形で一緒に担当することになったのだった。

 

 

電子の世界にもともと興味があったわたしは、技術を手にしたくて工学の道を選んだ。

 

日本の国民であれば、毎月国がお金を振り込んでくれるので、それを使い切らないようにして残りを可能な限りアプリで有価証券に替えてきたのだ。

 

 

それが思いのほか功を奏して、最低限でも知識と技術を得ることが出来たのだ。端末だって必要だし、材料を買うにもお金が必要だ。

 

 

毎回自分で組み立てた方が早いか、既製品を買った方が良いのかで悩む。

と、つい話が逸れそうになったが、その先輩は、多少端末が扱えるくらいの知識で入ってきたメンバーだ。

 

 

当然、わたしは前提知識がある分、覚えるのが早くなる。

 

後から入ってきたのに、ある日、同じ担当を任されたことが気に入らなかったのかと当初は思っていたが、どうやら違ったらしい。

 

 

平たく言うと好意を寄せられていたようだ。少なくとも今も個人的な連絡先を聞かれるくらいだからそうだろう。

 

一応、井上さんには相談してあるが、そもそもその先輩を採用したのはこの井上さんだから、社長に直接言った方がいいのかもしれない。

 


数か月とは言え先輩だからと思っていると、後輩だから飲みに付き合えとかよくわからない理由で誘われるわけだ。

 

2人でなんて行くわけがない。

 

今後も付き合いがあるわけだから、その辺のことを考えるとあまり邪険にしたくはないのだが。

 

基本的に私の方が技術があるのは当たり前なので、先輩よりも作業が多くなるのは仕方がない。

 

 

黙っていればいいのに、「困った時はお互いさま」だとかなんとか言うのがまた腹が立つのだ。

 

それは助けるほうが言う言葉であって、助けられる人が気を遣わないでいいように使う言葉でもある。

 

そして、先輩だから尊重しろだとか頭は大丈夫だろうかと思う。

 

使う人間によって、こうも聞こえ方が変わる言葉もめずらしい。かつて独裁者が西洋諸国に対して発したメッセージでも使われたらしい。

 

 

言葉自体に悪気はない。

ただ、使う人間に問題がある。

 

尊重される側が尊重しろと主張するのはおこがましい。


例えば、「困った時はお互いさま」と助けられる人間がさも当然のようにあなたに吐いてきたとしたら、あなたはどう思うだろうか。

 

二度と助けるものかと思うだろう。

 

先の独裁者もそうだ。

 

自分は他者の命や生活を蹂躙じゅうりんしておいて、いざ立場が危うくなると尊重しろなどと平気で言う。

 

一体どの口が言うか。

もうそれは命乞いに等しい。

 

 

この現代において、憲法も制定当時とさほど変わってはいない。

相当の柔軟性があったからだ。

 

人権を保障しつつ、公共の福祉の前では個人の権利を制限する。


だが、それは最大限の尊重を必要とすると条件つけた。

 

これは国民の名で発効した憲法だからこそ意味を持つ。

 

主権者自らの名で制定した憲法で、国家元首と政府、そして主権者自らを制限する条項を定めたわけだ。

 

そしてそれを、不断の努力で保持していく。

 

これは、間違いを犯した国民は社会から排除し、同じ国民の手で裁くことを意味している。

 


もし本当に神がいたとしても、あの世では知らないが、少なくともこの世で裁いてなんかくれない。

 

 

では、誰が裁く?

 

同じ国民の誰かが裁くことになる。
 

死刑にさえ処すこともある。

 

人権の保障?尊重?
もはやそれは無だ。

 

 

それだけ社会に対して重大なことをやらかしたことを意味する。

 

尊重はまるで変数だ。例えば法の下の尊重を、あえて数学的な表現をするとこうなるだろう。

 

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法の下の"尊重"

 

 

ついでに、人間関係でいう尊重を、あえて同様に表現するとこうだろう。

 

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個人的な感情における尊重

 

まさに玉虫色だが、いずれも落ちたとして最低限の尊重は残る。

 

残りはするが、無関心の"いてもいなくても同じ"人間になる。

 

別に悪いと言っているわけではなく、そんな言葉も無いと不便で、使う側に問題があると言っているのである。


 

そんな基本的なことにすら考えも及ばない人間が軽々しく口にしないで欲しいとは思うが、そんな程度だから軽々しく口にするのだろう。

 

少なくとも、"サブイボ"がたつくらいには気持ちが悪い。

 

気持ちが悪いが、真に受けなければカラスがゴミを漁る事と大して変わらないので、むしろそのくらいは、かわいいものなのかもしれない。

 

最近ではそう思えてきて、何やら人としてレベルが上がった気がする。

嫌なものは嫌だが。

 


結果として、一応先輩にあたるのであまり下手なことは言えないし、適当に流すようにしている。

 

個人的な連絡先を聞かれるが、これも適当に流すようにしている。

 

各拠点で部品や備品、機械の融通をすることもあって、連絡はチャットで行われることが基本だ。

 

 

各拠点単位でチャットグループがあり、その上に会社全体のチャットグループがあったりと組まれているが、その中で連絡を取ったりする。

 

例えば、この拠点で言えば井上さんとわたしだけといった具合だ。
 

そういえば、新人さんを追加しないといけない。

 

さすがに、会社全体のグループで個人的な誘いをされることはないが、先輩と同じグループに入らないようにしたいものだ。

 

 

この先また関わることがあると思うと憂鬱だが、しかたがないか。

 

どれだけ嫌いなのだろうかと自分でも思う。
一度、嫌いになるとそうなるものか。

 

 

社長が新しい事業を考えているようなので、上手くそちらに入り込む方法もあるかもしれない。

 

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この物語はフィクションであり、実在する人物や団体とは一切関係がありません。架空の創作物語です。

この作品は2024年3月9日にnote.comへ掲載したものです。

 

 

新人さんですか。

 

井上さんと事務所でコーヒーを共に楽しんでいる。
コーヒーの香はどうしてこう、心を落ち着かせてくれるのだろう。

 

 

コンビニでもコーヒーマシンの淹れたてを楽しむことが出来るが、周りに人が居たりしてどうにも落ち着いて楽しめない。

 

 

どうしても飲みたくなる時はあるが。
おっと、今はそうじゃない。

 

「社長が、そろそろ新しい拠点を増やしたいって。」

そういう事か。
 

 

となると、もうしばらく会社にいることが出来そうだ。

他の拠点からこちらに誰かが来るわけではなく、新しく雇うらしい。
 

 

あれ、じゃあここが2人態勢になるということですかと尋ねる。

 

「うーん。そうじゃないらしくて。まだ決まってないから、しばらく新人さんに仕事を教えてあげてもらってもいい?」

嫌だとは、言えない。

 

 

わかりましたと答えると、カップが空になったのを見てじゃあそろそろ行こうかなと立ち上がり、彼女は流しにカップを持って行く。

 

 

あ、私やっておきます。と挟むと、じゃあお願いするねと軽やかに次の拠点へ向かったのだった。

 

 

新人さんかあ。一人で淡々と気楽に過ごしていたこの空間に誰かがくるのかあとちょっとだけ憂鬱になる。

 

 

そうかあ。
しかしこればかりは、会社の方針だから仕方がない。

 

 

月が替わると、井上さんとともに社長が詰める拠点へと向かった。

来客用の拠点であるため、少しおしゃれな雰囲気にまとめられている。


間接照明やソファーもある。

 

わたしは滅多に来ることは無い。
 

 

普段自分がいる場所と見比べるようにわぁと重いガラス扉の取っ手を井上さんから受け取りながら小さく声をあげる。

 

井上さんがふふっと小さく笑う。

「あまり来ることないもんね、色々物が増えたでしょ。」

 

 

はいとうわの空・・・・だ。
 

いいなあと言葉が漏れる。

 

 

上の階が社長の自宅、その上は別のテナントが入る。
会社の建物ではなく、借りているだけらしい。

 

ソファーに二人して座って待つと、奥から社長が男性を連れて出てきた。ちょうど話が終わったらしい。

 

 

あれ?男性だ。
そう思いつつ、二人して立つと「いいよいいよ」と座るように社長が促す。

 

社長と男性も向かいに座ると一呼吸おいて穏やかに口を開いた。

「こちらが、新しく仲間になってくれる藤沢さん」

 

 

すっと立ち上がると「藤沢です」とちょうどいい声で自分の名前とともに、よろしくお願いしますと穏やかだが緊張した声だ。

 

「うん、よろしくね、藤沢さん、座って座って。」

 

それぞれが自分の名前を言い合って、紙コップのコーヒーがそれぞれにいきわたると和やかな空気になった。

 

 

「元々配達をされていたけど、辞められて。」と社長が口を開くと、井上さんと二人して「ああ」と小さく反応する。

 

 

社会がドローン配送を基本とすることになって以来、ドローンで運べない大きな荷物や貴重品などを人の手で運ぶようになった。

 

 

当然、それまでの人員をそのまま必要とする必要は無くなる。

山の木々が少しずつ色づくように新しい配送システムに置き換えられた。

 

そうして、他の職に移ることになった一人だ。

 

ベーシックインカムだけで過ごすこともできる。
でも、それだけでは人生は物足りない。

 

 

AIが主流であることもあって、なかなか希望通りにもいかない。

 

研究職ならともかく、学士として今の社会で活躍するとなると、全体のシステムを支える技術者として自分で細々とやるか、こうして会社に所属するのが普通だろう。

 

わたしよりもひと回り年上の藤沢さんは体力やリスクを考え、そのまま配送に携わるよりは転職した方が良いと思ったのだという。

 

配送も安全な仕事ではなさそうだ。
 

常に事故と隣り合わせの職業のひとつか。

 

 

そして、専攻分野に人生のどこかで携わりたいと思っていたという。

 

ただ、新卒で進めばよかったが、学費がかさんだこともあって、学生ローンを返済するために配送の仕事をしたという。

 

実務経験が無いという事情が、この会社との縁につながったらしい。

 

たまに人員募集を公に働きかけるくらいだが、専用のウェブサイトがあるので掲載をすると希望者が集まってくる。

 

 

実際に事務所に来てもらう時は、もう採用が決まったことになる。

 

かつてのような社会保険手続きが存在しないため、採用から退職まで簡素な手続きで済む。

 

 

何しろ、関係なくベーシックインカムは支給されるので、交わす契約書の通りに物事が進む限りトラブルは無い。

 

引継ぎがネックになるくらいで、今までのややこしい社会の仕組みがまるで嘘のようだ。

 

「新しい場所を増やそうと思って準備をしているんだけど、どうしても一人来てもらった方が良いと思ってさ。」

 

そんな話から始まり、藤沢さんが簡単なゲームくらいなら作れるという話になった。趣味のひとつらしい。

 

 

すると社長が「うちもさ、コンテンツ資産が欲しいよね」と言う。

あ、会社の資産を活かしてゲーム制作を始めたいのかとピンときた。


「まあ、どんなゲームを作るか思いつかないんだけどね」

それはそうだと皆で笑う。

 

ところで、しばらく仕事を教えてねと言われたが、一体どこでだろう。
 

まあ、後で聞いてみるかと今はこの時間を楽しむことにした。

 

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この物語はフィクションであり、実在する人物や団体とは一切関係がありません。架空の創作物語です。

この作品は2024年3月6日にnote.comへ掲載したものです。

投稿が遅延しましたごめんなさい!

いつも読んでくださってありがとうございます!

 

陽が高くなり、日向ひなたはより、心地がよくなる。

 

 

真夏場のうだるような湿気の中の日差しではとてもとても、寝るどころか命に関わる。

 

 

しかし、そうでない時期の、どうかすれば肌寒い時期の日向ぼっこほど、生き物が太陽のもとで生きていることを実感できる場所も、早々無いものだろう。

 

 

買い物に行くどころかすっかり寝入ってしまった。

 

あの時間だからどこの店に行ったとしても、朝が早すぎてやってはいない。

 

 

インターネットで注文して、ドローンに運んでもらっていれば、とっくに事足りていただろうに、それ・・をやらないのがわたしである。

 

 

雨の日や需要が高くなる時間や時期に重なろうものなら、少し割高になる。

 

いくらベーシックインカムとは別に、会社から給料をもらっている身分で余裕があるとはいえ、余計に支払わずに済むのならばそれに越したことはないはずだ。

 

今後のわたしに期待である。

 

 

今は医療は必須ではない。

 

臓器移植意思表示の仕組みは今でもあるが、幹細胞培養組織移植手術が発展した現在ではあくまで予備制度的な仕組みに落ち着いている。

 

 

あらかじめ、行政が提供する自分用の情報を登録しておくウェブサイトで、任意ではあるが、もし提供をしたいと望めばそう登録しておけばいい。

 

 

もし、意識が無い状態で緊急搬送された場合、命に関わるようであれば一旦処置を施しつつ、指紋認証で行政に登録してある個人情報を確認される。

 

 

そのため、延命措置を望むかどうかをあらかじめ意思表示しておく必要がある。初期設定では「延命措置を希望する」となっているはずだ。

 

 

現在はベーシックインカム制度に主力の財源が割り当てられているため、国民全員に安く医療制度を提供することはできない。

 

 

子供か、生産年齢人口に当てはまれば財団が補助か負担してくれる。

 

昔の健康保険組織が財団化した組織だ。

 

もちろん高齢人口に当てはまる場合であっても、重要な役職に就き、なお現役で活躍している人は問題なく負担してくれるはずだ。

 

もっとも、そんな人は医療費くらい自分のポケットマネーで支払える能力があるので特に誰も気にしてなんかいない。

 

 

むしろ、政治の世界に関わっている場合、財団に余計な圧力を加えて何もしないとなると、簡単に政敵を消すことができてしまうため、重要な人たちは自分の身体は自分で守ることを常に意識している。

 

 

その代わり、どこに入院しようがどれだけ命に関わりが無い範囲で贅沢に過ごそうが誰からも文句は言われないわけだ。

 

 

ただ、そうした節操がないような人たちは稀にいるようだが、表向きイメージが大変よろしくない事もあって、あまりそういう話は聞かない。

 

 

国の人口が、今なお控えめである今の時代で、下手なことをするとあっという間に噂が広まってしまうからだ。

 

 

日本は幸いにして民主主義を貫けているが、一方で世界を見渡すとまだ王族が支配する国、権威主義の国も少なくない。

 

 

宗教により統率されている国も古来よりあるために、完全民主主義の概念がそもそも浸透しない。

 

いわゆる、「王」がいないと逆に不安になるようだ。

 

ただ、王族がそれで好き勝手するわけでもなく、不敬の罪という地雷を踏みさえしなければ、基本的に個人単位では自由に過ごせるはずだ。

 

王は古来より世襲で、他の人間が替われるものではない。

 

その権威がある限り、従来のやり方を続けることが出来るわけであって、王がたみに恐怖政治を敷こうものなら、いずれ革命の日が訪れることを彼らはよく知っている。

 

 

王族が王族としてあり続けたいのだから、下手なことはできないわけだ。

 

 

一方で、ただの庶民が王のように振る舞うようになった国もある。

 

その権力を手放したくないばかりに独裁へと突き進んだ国家は、外国との壁を築き、その壁を守ることで必死だった。

 

 

体制に異を唱える者あればことごとく逮捕し、行方知れずとなった国民も多かったという。

 

当然、他国からは非難を浴びる。

 

そうすると、自国の政治に干渉をするな、尊重しろと反発をするわけだ。

意味が解らない。
 

命よりも政治を尊重しろと言う。

 

 

大昔の東西ドイツのように、バランスが崩れれば一気に体制は崩壊する。

その時に、散々恐怖政治を強いた体制はどのように扱われるだろうか。

 

さながら戦争犯罪人のような扱いを受けるだろう。

虐げられてきた国民の手による処刑か、あるいは。


いずれにしろ明るい未来なんか無い。

あるわけがない。

 

 

体制の調子がいい時はまだいい。

 

国民は粛清されることを恐れ、しかも指導者がいないと不安ときた。

 

言われるだけのことをすることが元来、楽な人間にとっては都合が良い。

誰かが自分の責任を被ってくれて、常に被害者の立場に居れるのだから。

 

 

ただ、そのツケは必ず支払うことになる。

自分の娘を差し出せと言われれば、そうせざるを得ない。
 

歯向かえば簡単に首が飛ぶだろう。

他には?労働搾取か?
キリなんかない。

 

体制が崩壊することを祈るしかなくなるわけだ。

 

 

そんな見せかけの権威主義は、法律で男を女に変える自由主義を笑う。

一方で自由主義は、他人任せの自分勝手な見せかけの権威主義を笑う。

 

両者の妥協点なんかあるわけがない。

根本的に違うからだ。
 

どちらかが滅びるまで、どちらが正義なのか戦う事になる。

 

 

そんな間抜けな戦争は、長引くかと思いきやあっけなく終わりを迎えた。

20世紀の終わりくらいにも同じような事があったそうだ。

 

 

競争原理が働き、リソースが有り余る自由主義の前に、固定された新陳代謝が効かない見せかけの権威主義はあまりに脆かった。

 

国民は、作られた経済発展地域では、それなりに豊かに生活できた者もそれなりに居たものの、許可が下りずに出入りできなかった辺境の国民は貧しさの中に置いてけぼりにされ、経済発展地域を支えるという二重搾取の構造だった。

 

 

その互いの壁が崩壊した時に、高いところから低いところへと水が流れるように、富が地方に分散流出、それまで築いた時代を一気に遡ったのだった。

 

 

それまで貧乏だった地域は、都市を支えるために貢がずともよくなり、生活事情が改善したという。

 

 

反対に、それまでそんな地域の犠牲の上に胡坐あぐらをかいていた者たちは、店から品物が消え失せ、胃袋を満たすことの無い建造物とモニュメントだけが残ったという。

 

 

くしゅんっ

 

昼寝というには豪快な日向ぼっこは、この一吹きで終わりを告げた。

 

気づけば、時計は午後も3時近くを漂っていた。

 

 

しまった。

 

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この物語はフィクションであり、実在する人物や団体とは一切関係がありません。架空の創作物語です。

この作品は2024年3月2日にnote.comへ掲載したものです。

 

 2024年3月19日の日銀金融政策決定会合において、これまでの政策の修正を行いました。

 

 

詳しくはこちらをご覧いただければ↓
金融政策の枠組みの見直しについて|日本銀行

 

 

 要点はやはり、マイナス金利の終了でしょう。

 

 

 主に銀行と中央銀行間とのお金のやり取りに適用されるものであり、一般人には関係のないところの話です。

 

 

 余談ですが一方で、政府であればマイナス金利で借り放題だったのではないでしょうかね。以下、参考までに↓

短期証券の利回り、日銀マイナス金利導入後で最高に - |QUICK Money World - 株式投資・マーケット・金融情報の総合サイト 3カ月物の国庫短期証券(TB)の利回りが上昇している。7日の財務省による入札では最高落札利回りがマイナス0.0669%とな moneyworld.jp

 

 

 ちなみに、マイナス金利とはどういうことかと言いますと、お金を借りる方が金利を逆に受け取ることが出来る状況の事を指します。

 

 

 例えば、100万円を年利-0.012%で1か月借りるとしますと、1,000円をマイナス金利として合法に受け取れる計算になります。

 

 

 次に、ETFとJ-REITの新規買い入れの終了です。ETFは上場投資信託、J-REITは上場不動産投資信託です。

 

 前者は受託会社が組み入れる株式への投資、後者は受託会社が組み入れる不動産への投資をそれぞれ上場投資信託化したものです。

 

 間接的に、株や不動産投資を行う事になります。

 今までそれらを買い入れてきたけど辞めるよーという訳です。

 

 

 このようにして、今まで行ってきた金融緩和を少しずつ規模を小さくしていこうという訳ですね。

 

金利で食べている人たちは困っていた

 日本銀行とは言え、政府の一部です。

 

 

 金利でご飯を食べている人たちは金利の低下で自分たちの取り分を政策で減らされるわけですから、不満が出るわけです。

 

 

 なので、随所でいい加減にしてくれと声をあげたくなるでしょう。

 

 普通預金金利は0.001%という、ほぼ0の金利で対抗します。

 

 

 ATMの手数料や振込手数料、さらには硬貨の両替手数料を引き上げることで一般市民を巻き込んでいきました。

 

 

 これが、よく事情を知らない理解できない一般市民の怒りに火をつけることに成功するため、一般市民のための金融緩和になぜか一般市民が怒るという傑作な構図が出来上がるわけです。

 

 

 さて、そんななかで、日本銀行から供給されるお金を一般市民にそのまま供給すると、その作戦も当然上手くいかなくなってしまいます。

 

 

 銀行と政府、そして市民を巻き込んだ壁の向こうでの見えない仁義なき戦いが繰り広げられるわけです。

 

 

では、本題の銀行のお財布を見てみよう!

 

みずほフィナンシャルグループ

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株式会社みずほフィナンシャルグループ 第22期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 5兆5,013億6 百万円です。

 

 

三菱UFJフィナンシャル・グループ

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株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 第19期第3四半期
出典:EDINET

 

 

利益剰余金は 13兆5,984億7,8 百万円です。

 

三井住友フィナンシャルグループ

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株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第22期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 7兆6,725億9,6 百万円です。

 

ゆうちょ銀行

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株式会社ゆうちょ銀行 第18期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 2兆4,817億6,4 百万円です。

 

せっかくなので、ネット銀行も見ておきましょう。

 

住信SBIネット銀行

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住信SBIネット銀行株式会社 第17期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 1,158億4,1 百万円です。

 

セブン銀行

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株式会社セブン銀行 第23期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 2,064億4,9 百万円です。

 

最後にネット銀行ではありませんが、こちらをみて締めましょう。

 

三井住友トラスト・ホールディングス

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三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 第13期第3四半期
出典:EDINET

 

利益剰余金は 1兆7,722億4,1 百万円です。

 

さいごに

 お金はあるところにはあるんですよね。

 

 一般的に権力やお金は一度手にすると、自分たちの優位性を保つためになかなか手放したくないものです。

 

 これらの数字も同じと言えるかどうかわかりませんが。

 

 預金は負債にカウントされますので、負債と純資産の合計は、ここまで見てきた銀行だけでも驚異の1,000兆円越えです。

 

 全国の銀行を合計すると一体いくらになるのやら。

 

 私はこれらの数字を時折見つつ、巷の報道を耳にしつつ、マジかよ(笑)って思ってました。

 

 

 あなたはどう思われますか?

これらの情報は一般的な物であり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資の最終判断は常にご自身の判断で行ってください。

ご利用条件

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