さて、
ときは2024年1月。
今年最初の出張は関東だった。
2024年の出張の合間の神社巡りは
群馬県からスタートです。
仕事は高崎駅周辺だったが、
気になる神社に参拝する為に、
朝も暗いうちから出発した。
拠点の東京から高崎駅で乗り換えて
上信電鉄に乗り約40分、
上州七日市駅で下車。
ここは群馬県富岡市。
昔から養蚕が盛んだったこの地には、
世界遺産の富岡製糸場がある。
古代には「甘良(かんら)郡」と呼ばれた。
韓(から)からの渡来人が多く住んだことから、「から」が変化して「かんら」になったと
云われている。
駅から徒歩10分。

富岡高校のすぐ近くに、
目的の神社が現れた。

木製の素敵な鳥居⛩️。

扁額は『正一位 蛇宮大明神』。

社号標には『蛇宮神社』。
「村社」の文字は塗り潰されている。

境内に足を踏み入れると、
冬の朝日が舞い降りた。

影がビョーン。

思っていたより広い境内。
ときたま、地元の方が自転車で通り、
参拝しては去っていく。
この土地の方々に
大切にされていることがわかる。



手水舎。

拝殿。
『蛇宮(じゃぐう)神社』
鎮座地 群馬県富岡市七日市
創建 不詳
祭神 高龗神(タカオカミ)
上野国神名帳甘楽郡三十二社の
従五位上於神(オカミ)明神と考えられる古社。
社名は、この地に伝わる蛇宮伝説に
由来するものなのだそうな。
JA甘楽富岡のホームページによると↓
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この神社は、
もともとは諏訪大明神が祭られていた地に、
明応3年、蛇宮大明神として再建されました。
境内には、いくつかの古墳があり
その上に御嶽神社や八幡宮が祀られています。
また、蛇宮伝説の基となる
「龍の爪かき石」や
安産の神として多くの人に撫でられ
信仰されている「孕み石」があります。
元和2年に、
前田利家公の五男利孝公が
七日市に入封し陣屋を造営したのが
現在の富岡高校になります。
明治維新まで歴代藩主を通じ
守護神と崇敬し七日市藩の総鎮守として
庇護を受けました。
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また、
養蚕業が盛んだったこの地では、
蛇は地域信仰にとして大切にされてきた。
カイコや繭を食べてしまうネズミを
蛇が退治してくれるからである。
境内の小石を持ち帰り、
養蚕の出荷を無事に終えると、
小石を2個にして境内に奉納するという
民間信仰もあったのだそうな。
蚕の町では蛇は偉大だった。

拝殿の扁額も『正一位 蛇宮大明神』。


社宝『鯰尾の兜』
初代藩主前田利孝が着用したと伝わる。
富岡市指定重要文化財に指定されている。

『オオツノシカ』の化石骨。
説明書き↓
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寛政九年(1796年)七月七日、
上黒岩の打越で地元の人々によって
発掘されました。
当時は龍の骨と信じられ、
藩主の七日市藩前田家に献上されましたが、
昭和八年に前田家から蛇宮神社に
寄進されました。
化石骨は、一対の頭角をはじめとして
複数頭分の下顎や肩の骨などで、
計十二点あります。
オオツノシカは、中央アジア原産で、
四十万年前ごろ日本に渡来してから
一万五千年前ごろまで棲息していたと
考えられています。
体長は現在の馬や牛くらいの
大きさがありました。
この化石骨は全国でも数少なく、
蛇宮神社の化石骨は特に
その頭角の完全さ、美しさにおいて
世界的にみても優品であると
いわれています。
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15000年前に生息していた動物など
知るよしもない当時の人々は、
馬ほどもある鹿の頭を見て
『龍の骨』だと思ってしまったのだろう。
だって、それがロマンだもの。
御神体が『龍の骨』。
参拝したくもなるというものです🐍

『球石(孕み石)』。

説明書き↓
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球石は、
表面の滑らかで丸く膨らんだ硬質の石が
ちょうど 、妊婦の腹部を思わせる
臍の穴に似た穴があいているところから
『孕み石』と呼ばれ、民間では、
安産の神として多くの人々によって
撫でられ信仰されている。
この石は、むかし神様が
鏑川から投げ込んだともいわれている。
一説によると弘化三年(1846)八月に高田川が、
大洪水を起こした際に、
犬飼河原に流れ寄った石を土地の人々が、
神様のお籠りになっている石に
違いないと言って、
当社に奉納したとも言い伝えられてい る。
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神功皇后が抱えた石とは
逆バージョンのような石。

『龍の爪かき石』。
蛇宮神社の旧御神体と伝わる。

説明書き↓
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龍の爪かき石は、蛇宮伝説の基となる石で、
当社の御神体(縄文後期の神籠石)
だったとも言われ、
その石の穴にも白蛇が龍になって
天空をかける時に爪で蹴った跡だとも、
天狗が昇天の際に足で蹴ったとも
言い伝わっている。
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白蛇は龍となり、天空をかける。
龍蛇信仰。


横から本殿。
千木は女千木。
祭神の高龗神(タカオカミ)は
龍神とも水神とも云われており、
個人的には女神を想像している。

鰹木は6本の偶数。
偶数は女神。


続いて境内の楊子を。

境内社『御嶽神社』。
古墳の上に建っている。
七日市9号墳。


祠の隣には、どなたかがいらっしゃる。

こんもりした小高い古墳の上から
蛇宮神社の社殿を見下ろす。

最近、古墳の上に建つ神社を
よく見かける。
例えば、阿波徳島の天石門八倉比売神社。


七日市11号墳。



周辺には多くの古墳があり、
七日市古墳群と呼ばれているのだそうな。


御神木。
天に向かって真っ直ぐのびる。



境内社『八幡神社』。
やはり古墳の上に建っている。
七日市12号墳。



蛇宮神社、
めちゃくちゃ素晴らしい神社だった。
朝から心が晴れやかになったことを
今でも覚えている。

さてさて、仕事まではまだ時間があった。
徒歩圏内で神社を探していると
なんと一之宮が近くにあった。
つづく。
ではまた❗

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