↑のつづき。
さて、土佐一ノ宮から高知駅に戻り、
高知県最後の神社へと向かう。
駅から徒歩20分ほど。
久万川を越えて、愛宕山へ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/d6/8d/j/o1080081015407430649.jpg?caw=800)
たどり着いたのは『愛宕神社』。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/08/d3/j/o0810108015407430651.jpg?caw=800)
長い参道を登る。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/5b/be/j/o1080081015407430654.jpg?caw=800)
そして拝殿。
『愛宕神社』
鎮座地 高知県高知市愛宕山
創建 寛永6年
祭神 伊邪那美大神 火産霊神
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/24/59/j/o1080081015407430656.jpg?caw=800)
こぢんまりとした神社だが、
ホームページがある。
愛宕神社ホームページによる由緒↓
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火の神様である火産霊神と、
母の伊邪那美大神をお祀りしております。
起源は、当社棟札によると寛永6年、
山城国(現在の京都府北部)より
勧請したのがはじまりとされております。
土佐の国山内家2代藩主山内忠義公の尊崇篤く
承慶2年に米100石を献じて社殿を再建し、
藩内の火災防護、諸々の災難を防ぎ、
藩民の安全と生業の発展を
祈念されていたそうです。
社殿のある愛宕山頂上は
高知城とほぼ同じ高さにあり、
高知城の北方にあります。
また、明治初期までは祭典において
藩からの献納(毎年米29石9斗8升余)
されていたことから、
代々藩主は最も恐ろしい
火災から城下をはじめ、
藩内を守る為に崇拝されていたものと
見られます。
現在では、火災除け・厄除けをはじめ、
家内安全・商売繁盛の神様として
崇敬されております。
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/56/11/j/o1080081015407430662.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/4d/76/j/o1080081015407430663.jpg?caw=800)
つづいて、境内社を。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/aa/5f/j/o1080081015407430664.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/8d/8c/j/o1080081015407430665.jpg?caw=800)
『水神社』
創建 不詳
祭神 水速能女神 御井神 忍雲根神
HPによる由緒書き↓
~~~~~~~~~~~~~~~~
社殿前に手水舎と並んで
お祀りされています。
火の神様と共に祀られている水神様。
古くからある当社の井戸は、
高い標高にも関わらず
如何なる日照りにも
水が切れたことのない井戸で、
火の鎮めとして本殿と相対して祀られており、
火と水の生活に欠かせない
二つの力の源を表したお社であります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
祀られているのは、
水の神と井戸の神。
そして、
水と農業の神格を持つ『忍雲根神』。
別名『天村雲命』である。
※式内社で天村雲命を祀る神社は徳島のみ。
また、水神ミヅハノメの名を冠する
式内社も阿波徳島のみなのです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/78/5f/j/o1080081015407430670.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/8b/3d/j/o1080081015407430672.jpg?caw=800)
『杉尾神社』
祭神 大物主神
HPによる由緒書き↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
境内東にあり、大国主神の和魂である
大物主神をお祀りしております。
荒々しい荒魂と相対し、
平和と発展の神様で、
我々国民の安寧と五穀豊穣を司っています。
大国主神との関係が深いことから、
縁結びや開運招福の神様として
多くの方に崇敬されています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/99/c8/j/o1080081015407430676.jpg?caw=800)
大物主を祀る神社が『杉尾神社』。
これがとても重要である。
徳島県板野郡藍住町に鎮座する
『杉尾神社』の祭神は
『天石門別八倉比売命(大日孁女命)』。
また、
徳島市国府町矢野に鎮座する
『天石門別八倉比売神社』の御神体は
杉尾山(気延山)。
天石門別八倉比売神社は
『杉尾大明神』と称された。
その由緒書きには、
天照大御神(大日孁女命)の
葬儀委員長を努めた
『大地主神(大国主)』の名がある。
徳島県内には『杉尾神社』が
20社以上存在し、
ほとんどの祭神は大己貴命(大国主)だが、
事代主など、様々な神が祀られている。
和歌山県有田郡有田川町に鎮座する
生石(しょうせき)神社の社記には
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
吾れは阿波国杉尾神なり、
播州にては生石子明神なり、
今や比処に迹を垂れ國家を守護せん、
殊に婦人は難産なく子孫繁栄を誓ふ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とある。
ちなみに、
播州つまり、
兵庫県高砂市の宝殿山山腹に鎮座する
『生石(おうしこ)神社』の祭神は
大穴牟遅命(大国主)と少毘古那命である。
※大国主大神、生石子大神、
粟嶋大神、高御位大神を配祀。
いずれにせよ、
『杉尾』を冠する神社は
阿波発祥だということが
証明されているのではなかろうか。
そして、
天石門別八倉比売神社の摂社には
『松熊神社』が鎮座していることを
頭の片隅に置いておきながら、
今回の本当の目的地である
「奥の院」へと向かった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/e8/fa/j/o1080081015407430680.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/4c/76/j/o1080081015407430836.jpg?caw=800)
古墳に鎮座している。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/ed/3a/j/o1080081015407430839.jpg?caw=800)
この愛宕山は、
昔は津ノ崎山と呼ばれていて、
6世紀後半~7世紀前半頃には
この辺りまで浦戸湾が入り込んでおり、
中津という港があったのだそうな。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/92/29/j/o0810108015407430841.jpg?caw=800)
祭神の天熊人命は、
保食神の御子神。
日本書紀では、
保食神が口から食物を出したので
汚らわしいとして
ツクヨミに斬られてしまう。
その時、
天照大神に遣わされて
保食神の死を確認した神が天熊人命。
天熊人命は、
保食神から出た穀物を持ち帰ると、
天照大神は喜び、民が生きてゆくために
必要な食物だとして
これらを田畑の種とした。
※古事記では
保食神⇒オオゲツヒメ、
ツクヨミ⇒スサノオになっている。
※オオゲツヒメは阿波の祖神
また、天熊人命の別名は
『武三熊之大人(たけみくまのうし)』
『大背飯三熊之大人(おおせいいのみくまのうし)』
上記の神名は天穂日命の御子神だが、
古事記では、
建比良鳥命(天夷鳥命)とあり、
同神だと考えられる。
その神名には『鳥』、
そして『夷(ヒナ、エビス)』が
組み込まれていることから、
その正体は、
天日鷲(大国主)の子である
『事代主』
なのではないかなぁ…と。
そして、
事代主の后は、
五穀豊穣の神
保食神(オオゲツヒメ)
なのだ。
天熊人命の神名の「熊」は
『神』と同義であり、
『カモ』もまた、同じ意味とされる。
つまり、天鴨人命なのである。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240229/16/noginohi107/b6/78/j/o1080081015407430844.jpg?caw=800)
古墳と神社のセットって
最高に面白いのです。
この天熊社を後にしたら、
また雨が振りだした。
土佐国、まだまだ深堀が必要だ。
さてさて、
高知県の旅は、これにて終了。
駅に戻り、長距離バスに乗った。
そして、3時間。
ついに、阿波徳島にたどり着いたのでした。
怒涛の徳島編、スタート。
つづく。
ではまた❗
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