いろいろ書いてまいりましたが、現在の自分のベスト漫画を決めたいと思います
同じ作者のピンポン、鉄コン筋クリート、花男、青い春などは学生時代に読んでいたんですが
sunnyを読んだのは数年前、すでに子育て中でした。
わけあって親元を離れ、児童養護施設「星の子」に暮らす子供たちの物語です。
これはもう、頭が痛くなるほど泣きました。
でも言っておくと、子供たちかわいそう!つらい!っていう漫画じゃありません。
子供たちは様々な事情を抱えながらも、毎日をたくましく生き成長しています
「星の子」での生活は、決して自由で裕福ではないけれど
本当の親ではないけれど
きちんと愛情に守られています
かといって自分の運命を誰ひとり忘れていない。
それはどんなときも、体に染み付いた呪いのように祈りのようにそれぞれに根付いています。
春男はあの漫画の孤高のヒーローだと思いました
とても強くて、優しくて、カッコイイ
まさしくハードボイルドな少年だと思いました
そして、春男が自分自身すらも持て余すモンスターのような心も尊重し
親とはまた違う立ち位置で愛情を注ぐ足立さん
だからこそ最終的な決断はとても意外でしたが
春男が心の中のモンスターとうまく折り合いをつけて成長した姿を見て
少し淋しく思いつつも、これでよかったんだと思いました
勝手な想像だけど、春男は大人になって
いつか「星の子」に戻ってくるんじゃないかなーと思いました
今度は庇護される子供としてではなく
足立さんと近い立場で、「星の子」を見守るような
私は育児の正解がわからなくなることがしばしばあるし
こんな自分が我が子とはいえ人の人生に影響を与えていいのか…
と途方に暮れることがよくあるんです
この漫画を読んだあと、
とりあえず親でいよう!なにが正解かはわからないけど、
力尽きるまではとりあえず我が子の親として生きていよう!
と思いました。
お勧めです