令和3年5月5日
コロナ禍の中でも季節は巡ります。
もう桜の時期が終わり、新緑の季節となりました。
妻がすい臓癌で逝ってから今年でもう7回忌を迎えます。
癌を患い、最期の日々を自宅で過ごしていた妻が、
最後に眺めた桜が前の家に咲いた桜でした。
明るい春の日差しの中、もう寝たきり状態となっていた
妻の介護ベッドを半分立ててやっと観られた桜。
病室にしていた小さな角部屋で、二人でただじっと眺めて
いました。妻の表情からは色んな思いが駆け巡っている
様子が窺えました。
そして疲れた妻が、ベッドを元に戻して横になったとき
“桜、綺麗だった!有難う!”と呟いた言葉とその時の顔が、
桜の季節が来て、桃色の花を見るたびに頭に浮かびます。