平成27年1月27日
「老後」という言葉があります。
よく考えてみると、何とも理解し難い言葉です。
サラリーマンが、定年間近になると話題にする
「老後をどう過ごそうか?」というときの老後は、
定年後のことを言っているようです。
あるテレビ番組の中で、九十歳半ばをゆうに
越えたお婆さんが、野良仕事に精を出しながら
亡夫の遺族年金や息子から貰うお小遣いを、
せっせと貯金しているので、リポーターが
“お婆さん、そんなにお金を貯めてどうするんですか?”
と聞いたら、“老後の為です”と答えていました。
世間的には既に十分に「老後」と思われるこの
お婆さんの言う「老後」とは、一体いつのことを
言っているのでしょうか?
九十歳台後半で、もう十分に老いている人の
考える「老後」とは、やはり働けなくなってから後の
ことなのかもしれません。働いているうちは、
幾つになっても、まだまだ「老後」ではないのでしょう。