こんにちは! 廣田信子です。
今回のマンション学会のテーマの中で、
私が特に興味を持っていたのは、
昨日の「区分所有権の解消」の問題と、
もうひとつ「借地権付マンション」の問題です。
最近、相談が増えていることもありますが、
区分所有者が個別に結んだ借地契約の上に
存在しているマンションで
建物の維持管理をしていく管理組合が、
マンションの終わりをどう考え、
未来に対する合意形成を図っているのか、
ということの中に、
マンションの終末期を考える
ヒントがあるような気がしたからです。
で、敷地の所有権があることが前提のマンションが
大多数ですから、
多くの人は、
借地権付マンションには縁がないかもしれません。
しかし、思いの外、多いのです。
まだ、マンションというものの認識が薄く、
土地の値上がり神話が生きていて、
マンションは造れば売れる時代に、
無理無理、複数の地主から借地権や地上権で土地を確保し、
マンションを建て、分譲するということが
珍しくはなかったのです。
で、分譲価格が割安だったことと
地代を払っていること以外は、
敷地所有権のマンションと生活上の違いはないので、
普段あまり意識されることはありません。
地代は各区分所有者と土地所有者の契約によって
支払われるものなので、
場合によっては、
地代の額が個別に違ったり(専有面積の割合に比例しない)
更新の有無や契約期間が違う場合もあるのです。
(それも、法的には問題ないのです)
また、個別に支払うというものの、
管理費等と同時に管理組合が引き落として、
まとめて、地主に支払っているケースが多いと思います。
その場合、区分所有者の滞納があった場合、
滞納区分所有者分の地代を管理組合が立替えて支払うのか
支払うことが可能なのかという問題が発生します。
また、相談を受けた中には、
区分所有者は、毎月地代を引き落されているのに、
管理会社が長い間地代の支払いを怠っていたため、
契約解除にされてしまいそうだ…という
悲痛なものもあります。
契約期間に関しては、
現在の借地借家法の施行日、平成4年8月1日以前の借地契約には
旧「借地法」が適用されることになります。
今、問題になっているものは、
ほぼ旧「借地法」時代のものです。
期間の定めが無い場合、
契約期間は、堅牢な建物であるマンションは60年となります。
期間を定める場合は、30年以上とされています。
で、区分所有者側から更新の申し入れをした場合は、
正当な理由なく地主は拒否できないのですが、
長年の地代未払いがある場合などは、
拒否の理由にされかねません。
地主との信頼関係を壊さないため、
やむを得ず、一区分所有者の未払い分を
管理組合が本人の承諾なく立替え払いした場合、
法的に有効かどうか…には
疑問の余地があるのです。
では、契約更新交渉や地代の減額交渉を
契約の主体ではない管理組合ができるのでしょうか。
まず、分譲時に管理組合(法人)は成立していないので、
法人として借地契約の主体となることはできません。
そして、もっと難しい問題として、
もし、管理組合(法人)が借地権者となってしまうと、
各区分所有者に借地権がないため、
金融機関の融資が受けられなくなるということがあるのです。
ですから、あくまで、
交渉の窓口に便宜上なる…以上のことを
管理組合として行うことは難しいのです。
しかし、築30年を過ぎたころから、
借地権付マンションは、
60年で終わりにするのか、借契約を更新するのか…
内部でも意見が分かれていくことになります。
この問題をどう乗り越えていくのか…
大きな課題です。
この問題を解決するために、
管理組合(法人)のよる底地買いという方法を
成功させているマンションもあります。
これも、無事成功させるまでには、
様々な困難を乗り越えなければなりません。
年月の経過で、
底地の所有者が相続や売却で変わっていますし、
国税局に差し押さえられていることもあります。
適正な価格についても、
算定方法は確定していませんし、
どのような管理組合内手続き、決議要件で、
土地購入の交渉、契約ができるのかということも
明確ではありません。
ということで、
マンションコミュニティ研究会の7月の勉強会では、
実際に底地買いをなしとげた
管理組合法人のお話を伺うことにしています。
前置きが長くなってしまいましたが、
マンション学会の中の議論で、
気になったことは
明日書きたいと思います。
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