声楽家の小林英理子さんと、打ち合わせを兼ねたランチミーティングで
出てくる話にあっけにとられた。
秋田出身。文字通りの秋田美人。
美貌を鼻にかけることもなければ否定することもない。
自分の道を自分で切り開いてきた人だ。
声楽家だが、音大を出ていない。
秋田大学教育学部で、音楽の先生を目指していた。
4年生の時、突然壁が崩れ、声の奥行きが広がった気がした。
上京して、建築事務所で働きながら、声楽の指導を受け続けた。
音大出身でないことは、ハンディだった。
二期会にも藤原歌劇団にも所属していないから、仕事に繋がらない。
ならば自分で作り出せばいいと、場作りを試みた。
日本歌曲の歌詞を伝える「おとのは」という音楽劇を主宰している。
二度の離婚を経験し、シングルマザーとして子育てもし、
建築現場で働き生計を立てている。
波乱万丈な人生を、どこかで楽しんでいる。
歌の肥やしにしている。
まるで、カルメンのように情熱的な人生を送っている。
日本語で歌う「カルメン」全4幕の公演が、4月29日、
鎌倉芸術館大ホールで予定されている。
1500人の観客を前にカルメンを演じるのは、もちろん小林さんだ。
小林英理子さんにインタビューした
鎌倉FM『ナミの鎌倉ナビ』は、
3月27日13:30~と21:00から放送予定。