北鎌倉の青木山荘で、円覚寺管長の横田南嶺さんとの茶話会。
汗ばむ陽気の中、円覚寺から横田さんは15分ほどの道のりを歩いて来られた。かつて托鉢して歩いたところなので土地勘もあるとのこと。
きょうも泰然自若、飄々とした横田南嶺さんであった。
きょうのテーマは、『般若心経』。
横田さんの新刊をもとに、語り合った。
打ち合わせもしないで、心のおもむくままに語り合うのは清々しい。
互いに信頼関係がないと出来ないことではある。
あればあるがまま、なければないまま。融通無碍なのだ。
「空の心」は、境目がないということ。
自分と他人とを分かつものはない。
生と死を分かつものはない。
ゆえに分からない方がいいと言われるとホッとする。
ボクが何か問うと、目を輝かせ、我が意を得たりとした顔をされる。
参加者の質問にも、真摯に丁寧に答えられる。
サインにも気さくに応じる。
終始、境目を作らない「空の人」であった。