ピンクのワンピースを着こなす。
ピンクのメガネフレームがよく似合う。
そのいでたちで、鎌倉の路地裏を闊歩する。
来年1月1日、88歳になる。「8歳の双子」とのたまう。
「魔女の宅急便」の生みの親、角野栄子さんは、鎌倉在住20年。
ことのほか、「あみだくじのように広がる路地裏」がお気に入りだ。
この先に何があるかと思うとワクワクしてくる。
生来の冒険心を掻き立てられる。
杖もつかず、背筋も伸ばして、軽やかな足取りだ。
鎌倉は「生き心地のいいところ」だという。
日常の暮らしを支える個人商店があり、
程よい大きさのスーパーがある。
こじゃれた喫茶店にも行けば、焼き鳥のテイクアウトもする。
馴染みの生地屋で求めたもので、同じ形のワンピースを誂える。
心を自由にして、自分が喜ぶ生き方をしている。
来年秋、東京・江戸川区に角野栄子児童文学館がオープンする。
設計は、隈研吾さん。
文学館の予定地は、江戸川区のなぎさ公園内にある展望の丘。
角野さんは、幼少期から20代前半までを北小岩で暮らした。
江戸川区は、その功績や作品の世界観、児童文学の素晴らしさを発信するためのベースステーションとして、児童文学館の建設を計画。2023年7月の開設に向けた準備を進めている。
「ワタシ、初代館長なの」と嬉しそうに語っていた。
米寿の何よりの贈り物になることだろう。
角野栄子さんのインタビューは、
鎌倉FM「ナミの鎌倉ナビ」で、
11月9日13:30~と21:00~放送予定。