矢野監督おつかれさま | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

阪神タイガースのファン歴60年のボクも、今年ほど気をもんだことはない。なにしろ開幕戦の7点差逆転負け。あれから怒涛の9連敗。

そのあとも黒星続きで1勝15敗。最大借金16あった。

それからコツコツ借金を返して、結果3位とAクラス入りを果たした。

クライマックスシリーズも横浜DeNAに勝ち、ファイナルステージまで進んだ。名指しで批判を浴び続けた矢野燿大監督は、さぞしんどいシーズンだったことだろう。ユニフォームを脱いで、さぞほっとしていることだろう。まずは、心の底から「おつかれさま」と言いたい。

 

矢野監督は15日、退任記者会見を開いた。

4年間を振り返り「夢と理想を語りながら野球を貫けた。やり切った思いはあるが、勝てなかった。リーグ優勝も日本一もできなかった悔しさも同時に持ち合わせている」と時折言葉に詰まりながら語った。

最後のシーズンは異例の始まりだった。キャンプイン前日の1月31日に今季限りでの退任を表明することで、選手に奮起を促したが、セ・リーグワーストの開幕9連敗と大きく出遅れた。「結果的には、それが開幕のスタートのつまずく原因になった可能性もある。迷惑を掛けた」と素直に語った。

現役時代は捕手として2003年、05年の優勝に貢献し、2軍監督から2019に1軍監督に就任した。

「超積極的」「諦めない」「ファンを喜ばせる」と掲げ、1年目からリーグ3位、2位、2位と、今季まで4年連続Aクラス入りした。

「凡打でも全力疾走する。子どもたちに『凡打でも一塁までタイガースの選手みたいに走ろうぜ』という世界観が生まれれば、勝つことだけでないプラスアルファの感動、気持ちの共有が生まれる」と目指した野球を振り返った。

矢野監督は、応援団席に『俺たちの野球を貫いた』という横断幕を見つけた。そのとき「この4年間やってきたものが、ファンのみなさんにも届けられたものがあるのかなっていうのが実感させてもらえたメッセージだったんで、ほんとに感激、感謝しかなかった」と話した。

 

「今日は帰ってこないと思いながら1日1日を過ごしてきた」矢野監督のシーズンが終わった。おつかれさま!