鮫島純子さんが、9月26日、満100歳を迎えられた。
お祝いのお花をお送りしたが、「不在」とのこと。
100歳の誕生日、伊勢神宮に参拝されていたとか。
参道を1万5000歩をかけて歩かれたとか。
ようやく受け取ってもらえ、御礼の電話をいただいたが、
弾んだ声で、元気そのもの。
伊勢から帰るやいなや講演をしていたという。
「来年2月まで予定が詰まっているのよ」と笑っておられた。
日本で一番忙しい100歳。
穏やかな心と健康を保つ100のヒントを書いた本まで出版された。
100歳まで元気でいられたのは、2つの習慣を続けてきたから。
どんなときも「有難うございます」と感謝している。
「世界人類が平和でありますように」の祈りを60年続けてきた。
有難くない出来事は、自分を成長させてくれる宿題だと思い、
愚痴をこぼさない、他人のせいにしない努力をしてきた。
感謝の習慣を始めてから、「宇宙の運行」にしたがって生きることが大事だと思うようになった。
宇宙の運行とは、愛と調和で表される心の状態。
愛とは、他者の喜びを自分の喜びのように感じる心。調和とは、自分だけでなく周りの人々がみな幸せに生きることを願う利他の心。
45歳で運転免許を取り、95歳まで運転。
67歳で水墨画、初めての出版が78歳、80歳で社交ダンス、
95歳でヨガ。そして100歳の今も、求めに応じて講演活動。
ふつうは、続けていたことをやめる年齢になって、
新しいことを始めている。それも気負いなく「あるがまま」に。
祖父、渋沢栄一も「人生は前半より後半が大事」と言っていた。
今、鮫島さんは、祖父と同じ気持ちだという。「老いてなお、命が尽きるまで人様に役立てる」喜びを感じている。
奈良時代、「しあわせ」は「為合」と書いたそうだ。
「天が為すことに合わせて生きること」が幸せなことだと考えられていた。幸せとは、自ら努力した上で、神さまに委ね、身辺に起きることをすべて肯定して生きること。あるがままに生きてきたからの100歳。
(↓本文中のイラストはすべて鮫島純子さん)