八ケ岳ことば磨き塾〜「聴人」一本勝負 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

八ヶ岳のおかげで、雪は少ない。

だが、季節風が半端なく強い。そして寒い。

でも、強風が雲を払い去り、富士山が一日中見えていた。

 

北杜市高根町、八ヶ岳山麓にある癒し空間『ムスビテ』を主宰するケンさんは、1964年の福岡生まれ。

関西で料理人をしていたが、八ヶ岳で暮らし始めて20年。 

妻のアヤさんと、心と身体を解放する場を作っている。

ちなみに結婚歴3回目。

本人の自己紹介によると、「特定の肩書きに納まることのできない宇宙人。 非ジョーシキながら、誠実な人柄には定評がある、と勝手におもっている」。

ケンさんは、「聴く」ことで、心の皮むきをしてくれる。

どうしたいのか分からなくなったとき、自分を守る幾重かの皮を心にまとっているかもしれない。感じるまま言葉にしてゆくと、隠れていた感情に光があたる。あるがままの自分にかえり、本当に望む答えと出会う。

ひとは「ただ話を聴いてもらえる」ことでおのずと心がほぐれる。ただ「聴く」ことで双方ともラクになる術を持っている。

そんなケンさんと、心の扉を開ける専門家・ムラカミが、15分一本勝負。サシで対談した。互いの技を駆使しながら…。

参加者に、2人の技を汲み取ってもらおうと、惜しげもなく披露した。

みなさんの感想をもとに、2人の技をまとめてみた。

 

ケンさんの技。

●聴きたいことが2つあると明示。

●いささかオーバーアクション気味の反応をする。

●「素適なことですね」と肯定的あいづちを打つ。

●主役と脇役という一線を引いている。

●質問を差し挟まない。

 

ムラカミの技。

●いきなり聴きたいことをストレートに聴く。

  「結婚3回もしているんですって?」

●無言の相槌を打つ。

●話が飛んだとき、元に戻すようにしている。

●話の矛盾点を突いている。

●意識が常に相手に向いている。

●ただ理由を聴くのではなく、真相に迫る聴き方をしている。

 「なぜ八ヶ岳に来たのか」→「なぜ八ヶ岳に来る必要があったのか」

 

(聴人対談)