NHK京都文化センターの講座『ことばの取扱い説明書』。
きょうも絵本の中の不思議な問いかけに答えるワーク。
〇いちばん強かったのはいつ?
●20代前半 為せば成ると思っていた 妥協もしなかった
●生まれた瞬間 右も左もわからないけど無邪気に一本道
●今 今までの経験生かして自分史上最高
●今 金銭的精神的にも余裕が出来て知恵も使える
(模範解答)弱さを見せることが出来たとき
〇いちばんの思い違いは?
●人は善人である
●親の言いなりで入った大学
●性格的に似ていないと思っていた母に、実は似ていたと気づいた
●人も自分と同じように考えていると思っていた
(模範解答)完璧でないといけないと思うこと
〇コップに水が半分しか入っていないと思うか
半分も入っていると思うか?
●体調や気分で思いは変わる
●喉の渇きを癒すには、新鮮な水はなみなみと欲しい
●「も」と思いたいが思えない
(模範解答)コップに水があることが嬉しい
これには、一同感嘆の声!
〇自分でどうにもならないと感じたときはどうする?
●諦める 無駄な抵抗をやめる
●どうにかなると思う
●他のことで気を紛らわす
●時の流れに任せる
●徹底的に落ち込んでしまう。
※体操の内村航平「落ち込むのに飽きた」
(模範解答)目の前にある大切なものをじっと見つめる。
やがて嵐は過ぎ去る。
受講生の一人、大澤貴代子さんの感想。(毎回、facebookに丁寧な感想を綴ってくださる)
この講座は、「言葉を探し、選んで話す」という学びを実践していることになるのだな改めて思いました。今まで他の方にあまり話してこなかった自分のことを話したくなる雰囲気になってくるのは不思議です。
村上さんは決して「先生」らしく上から私たちに何かを諭したり、教えたりするのではなく、同じ目線にたち、時にはちょっと立場を変えた目線を提供してくださりながら寄り添ってくださるとともに、ご自身の失敗談なども話してくださるのです。
一生懸命生きている普通の人の、一生懸命な会話がそこにあります。自分が見えてきて、そして、それを安心できる場で話したくなる、そんな時間になっているのですね。
「コップの水が半分しかないと考えるか、半分もあると考えるか」という問いに対して、それぞれが答えたあと、「水があることがうれしい」という模範解答を聞いて、本当に「やられた」という感じでした。どうしたらこんな柔らかい心になれるのだろうという私の質問に村上さんは「『ありがとう』を繰り返すことです」と明解に答えてくださいました。
村上さんの講座は、だれでも少し努力をすればできるはずのことを教えてくださいます。それはなんとなく大乗仏教のようだな、とあとで、少し思いました。
みんながよりよく生きられるように、平易な言葉で説いてくださる。説くだけでなく、それぞれの皆が語るお話を通して、お互いに学び合う、そんな場です。
村上さんが「心地いい「心の湯加減」」にしてくださっている中での少人数の場だからこそ、場の力でみんなが少しずつ変わってゆけるいい場になるのかもしれない、と思います。
まぎれもなく、それぞれが自分たちの発する言葉で変わってゆく、普通の人が普通の言葉で話しながらも、少しずつよりよく変わってゆく・・・そんな言葉のもつ力を改めて感じた今日でした。