コロナに感染するしないばかりに関心が集まっているが、
実は、コロナが与える影響で心配なことがある。
精神科医の和田秀樹さんの本は、いつも本音がわかりやすく
書かれている。いわゆる「医学界の常識」と言われていることにとらわれていない。
テレビは不安をあおり続けている。
地方の高齢者でテレビのワイドショーばかり見ていると、
極端に感染を懸念し、一歩も外出しない人もいる。
これには大きな副作用がある。
歩行機能が大幅に弱り、認知機能も大幅に衰える。
数年のうちに、要介護の高齢者は200万人増えるだろう。
コロナ自粛は、うつ病も、アルコール依存症も増やす。
食文化やエンターテインメントへの副作用も計り知れない。
授業をオンライン化した後遺症も少なからず出るはずだ。
テレビに出て来るのは、感染症の学者ばかり。
免疫学者は、ほとんど出てこない。
戦後、結核患者が激減したのは、BCGのおかげではない。
脱脂粉乳によって、日本人のたんぱく質摂取量が飛躍的に増え、
栄養状態が改善し免疫力が上がったからだ。
免疫学は、食べたいものを食べ、生活を快適にし、人生を楽しむことを重視する。そうして免疫力を高めておくほうが病気の予防になる。
感染症学者は、そういうことは言わない。予期不安を駆り立てるばかりだ。だからといって、免疫学者が感染症学者に異を唱えることは、医学界ではタブー視されている。
新型コロナにおいて、自己決定を大事にすべきではないか。
多くの自由を放棄してまで長生きしたいのか。
木を見て森を見ない対症療法は考え直し、高い視点から見るべきだ。
そう、和田さんは、結んでいる。