京都駅からタクシーで聖護院山王町にある「月と」に向かった。
タクシーの女性ドライバーと世間話をしていたら、「お客さん後ろを振り向いてください」と言われた。
振り向くと、素晴らしい夕陽。秋分の日か、真東から上がり真西に沈む。碁盤の目の京都は東西南北がわかりやすい。真っすぐに延びた道路の西側に沈みゆく夕陽に見とれた。
太陽の次は「月」。
立待月の夜、ゲストハウス「月と」での「月の会」に参加した。
まずは、20年来、月を撮り続けている「月の映像作家」河戸浩一郎さんのトーク。彼の詩情漂う作品を見ながら、話を聞く。
「月は、あなたと私の中間点」という。離れていても同じ月を眺めていると思えば、寂しさは和らぐ。
河戸さんは、短歌も詠む。自分の作品に合わせた短歌も秀逸。
「一度満ちた月は迷いと後悔の海に沈まむ少し欠けつつ」
「待っている我慢している泣いている水面に揺れるたくさんの月」
「なんとなく春めく風になんとなく心重たくなんとなく月」
「まあだだよ早く見つけて欲しいから何度も言った目隠しの月」
「お月さまついてくるよと幼な児の声するバスで還る遠い日」
「この頃ね涙もろくなったのよあなたが言ったあの日満月」…
河戸さんの優しさが映像にも歌にも滲み出ている。
続いて、クリスタルボウル奏者のリネさんの演奏に耳を傾ける。
波動が半端なく押し寄せ、まさに音浴気分。
「お月さまに音があるならば、それはクリスタルボウル」という。
クリスタルボウルは、水晶に天然石(パワーストーン)や鉱物が練り込まれてつくられた楽器。
クリスタルボウルや倍音の振動は、交感神経を抑制し、副交感神経を刺激するので、心身の緊張をゆるめ、自然治癒力を高める。
クリスタルボウルから発せられる音(振動)は、細胞レベルまで及び、心身ともに深いリラックスを促す。
身体中にある不要な老廃物や毒素が排出される。
感情や思考面でも不安や恐れなどの不要なものが解放され、心身の緊張もほどけ、海の中でたゆたう様な、もしくは胎内にいた時の様な、どこか懐かしい感覚になる。
豊かな気持ち、嬉しい気持ち、懐かしい気持ち。
いろんな気持ちを想起させてもらえた佳き秋分の日となった。
(以上3枚、河戸浩一郎さん撮影の写真と、河戸さんの短歌作品)
(河戸浩一郎さん)
(月と亭主 山内マヤコさん その後ろが河戸さん)
(クリスタルボウルの演奏)
(クリスタルボウル奏者リネさんと)
(月と亭主 山内マヤコさんと)
(フリーアナウンサーの藤田瞳さんと橋本さゆりさん)
(橋本さんは「クイズ脳ベルショー」のファンで、ボクが週刊チャンピオンになったことも知っていた)
(京都の夕陽)