どこまでやるの土橋くん | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

クラブハウス「ことば湯~男湯~」のゲストは、土橋正臣さん。

次々、夢を形にしていく男だ。

来年、鎌倉の目抜き通りに「英国アンティーク博物館」を作る。

しかも設計は、あの隈研吾さん。つい先日、地鎮祭を行ったばかりだ。

 

土橋さんの仕事は、英国アンティークコーディネーター。

英国のアンティーク家具を、依頼主の好みに沿ったインテリアに

コーディネートするのが仕事だ。

 

土橋さんは、1966に新潟の老舗呉服屋に生まれた。

20代にイギリスにて古いものを引き継ぎ大切に使う文化に触れ、アンティークの輸入を始めた。 

その後、英国アンティークを用いたインテリアコーディネートを開始し、本格的な英国の部屋作りを提案。英国アンティークショップ、ギャラリーを展開。本物のロンドンタクシーを年代別に10台保有するコレクターでもある。 アンティークの魅力や奥深さを広く伝えるために、鎌倉に、英国アンティーク博物館を開くことにした。

土橋さんは言う。

「暮らしに息づくアンティークを残していくことは文化を引き継ぐことだ」

とても大事なことだと思う。

文化継承に熱心な英国スピリットを日本にも伝え、日本文化の継承も促したいと考えている。

 

「好きなことに夢中になる性格」は幼い頃から変わらない。

特に、アンティークおもちゃコレクターの北原照久さんに出会ってからは、その性格に拍車がかかった。

北原さんは、具体的な夢を語り、それを実現してきた。

3年前に北原さんに巡り合ってからは、徹底的に北原イズムを真似てきた。何事も北原スタイルに合わせてきた。

これを彼は、TTP、TTK、TTSと呼ぶ。

徹底的にパクる、徹底的に行動する、徹底的に調べる。

そうするうちに成功者と似たような感覚、波動になるという。

「経済活動を伴わない夢はとりとめない話」

「大きな目標を立てたら、小さなことを1つずつ実現していくこと」

北原さんから教わったことを胸に、彼は、鎌倉の地にアンティーク博物館を作る夢を具体化していく。

 

場所は、鶴岡八幡宮前から一直線に延びる段葛沿いと決めていた。

他の土地が候補に上がったこともあったが、断固として譲らなかった。

待てば海路の日和ありで、格好の土地が見つかった。

設計は、隈研吾さんに頼むと決めた。隈さんは、英国スコットランドの美術館を設計した。崖をイメージしたデザインを見たとき、隈さんしか頭に浮かばなかった。

「物を引き継ぎ、人を引き継ぐ、小さな博物館を鎌倉に作りたい」という熱い想いを端的にしたためた。手紙を読んだ隈さんと面会が叶い、彼の熱意が隈さんを動かした。

 

土橋さん曰く「情熱だけでここまできた」。

彼自身も自分の情熱に突き動かされてきた。

そこまでやるか!と自分で思いながら、そこまでやってきた。

来年秋にオープンする博物館で何をするか、いま構想が膨らんでいる。どこまでやるのか土橋くん。楽しみにしているよ。

 

(大船にある英国アンティークショップで)

(シャーロックホームズ初版本)

(英国アンティーク博物館建設用地)