クラブハウスは、不思議な場所だ。
「たまたま」の化学反応がスゴイ。
ミツキさんとの「大好きルーム」も、はや１０回目。
毎回、ルームに来た人に、自分の好きなところを聞いて、
自分の名前を言って「大好き！」と言ってもらうことにしている。
モデレーターとして、プロフィールを早読みして、
直感を働かせ、スピーカーとしてインバイトする。
この日、「たまたま」「ふわっと」インバイトした人がいた。
プロフィールには、
入院中で寝たきり状態、ろれつが回らないと書いてあった。
以前拝読したことのあるプロフィールだと思い出した。
その時は、「ろれつが回らない」に配慮して断念したのだが、
今回は、アイコンが変わっていてわからなかったのだ。
お呼びしてから、大丈夫かなと一瞬思ったが、
不思議に不安に思うことはなかった。
その人は、即座にスピーカーとして、
ご本人曰く「ふわっと上がってきてしまいました」と。
「ご体調は、大丈夫ですか？」
「ルームが始まるのを待っていたんです」
病室なので、大きな声は出せないが、ささやく声に温もりがあった。
長崎県で教員をされていたようだが、「薬の副作用」で寝たきり状態になり、歩くのもままならず、ろれつも回らなくなっていたが、だいぶ回復してきたので、クラブハウスにも参加する気持ちになれたそうだ。
表千家で茶を習い、日本文化に関心がある。
朗読が好きで、ナミさんとの絵本ルームにも来てくれていた。
スポーツ好きで、特に卓球は自らプレーもしていた。
今回のオリンピック混合ダブルスで、日本が中国を破って金メダルを獲得したが「死ぬまでに中国に勝つところを見たい」と思っていただけに、感動も一入だったという。
「わたしね、いま幸せなの」と囁き声で言われるので、
「なんで？」と聞き返すと
「クラブハウスで、村上さんの声が聞けて幸せなの」と。
泣きそうになった。ボクの方が幸せな気持ちにさせていただいた。
ナミさんにも「村上さんの声が特別。声に魂が乗ってます。強く伝わるものがあります」と絶賛してもらえた。
クラブハウスがなければ縁がなかったこと。
互いに「ふわっと」縁が繋がったことが、嬉しいことに繋がった。
