最後に吉元由美さんが言い放った。
「締め付けが厳しい世の中だけど、心は自由でいよう。
誰にも心を明け渡してはならない」
万雷の拍手が起きた。
「今のような時期だからこそ、必要な笑いと元気をいただきました」
と感想アンケートに書いた人がいた。
「Jupiter」「サマーキャンドル」の歌詞に込めた想いを聴きながら、
納得共感のトークライブとなった。
会場の参加者も、
由美さんが、紡ぐことばにうなづきながら、メモを取る人が多くいた。
これまでのライブではなかったことだ。
「ことばが失われることは、文化が失われ国力が弱ること」という
由美さんの意見に共感するから、ことばの一つ一つを丁寧に掬いとろうとしているのだろうか。
「ありのままで、ずっと愛されている」
「近すぎて見えない奇蹟がある」
「自分の感じたことを深める」
「幸せを体感するには大袈裟に考える」
「映像が浮かぶことば選びをする」
「自分の内なる声に耳を傾けよう」
「もう一人の自分が答えを持っている」
「思考や言葉は現実化する」
「メロディの声を聴く。音楽の言葉を聴く」
「分かち合えなくても寄り添うことは出来る」
「宇宙に抱かれていることを体感したら、ひとりぼっちではない」
珠玉のことばの数々を聴いての感想。
「このところ自分のテーマになっているような言葉を、どんどん注いでいただき、『これでいいんだ』と天から後押ししてもらえたようです」
由美さんのおかげで、心が解き放たれたひとときだった。
マスカーニの「アベマリア」を4小節だけ歌ってくださる。
歌う時の声が、本当の自分の声だそうだ。
客席にいた佐藤ひらりちゃんに「Jupiter」を無茶ぶり。
アカペラで少しだけ歌ってくれた。
由美さん曰く「胸の芯にじわりとくる。こんな歌を聴いたことがない。歌の持つ真髄の一端を見た気がした」