コロナウイルスが教えていること④~評判の説明書 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

コロナウイルスについての情報が錯そうする中、

とてもわかりやすいと評判になっている説明書がある。

パソコンで打ち出した文字ではなく、手書き文字にイラスト入り。

「へたうま」というと失礼だが、とっつきやすい絵、

一見、小学生が描いたような親近感がある。

最初の「新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書」が出たのが、3月12日。以来、続編、地方版、全国版の4種類が出た。

ケースバイケースで、多岐にわたる説明が描かれている。

発行したのは、諏訪中央病院医師の玉井道裕さん。

鎌田先生の同僚だ。

文化放送「日曜はがんばらない」で電話インタビューした。

 

玉井さんは、タンポポの花や茎の部分と根の部分を分けて描き、

「花を咲かせられないのなら根を伸ばす」と伝える。

花の部分は「イベント中止」「学校休み」「仕事がない」「友達に会えない」と出来ないことが描かれている。つまり花を咲かせられない。

根の部分には「家族の大切さ」「普段できない読書」「テレワーク推進」「世界が一つに」など、今だから大切にしたいことが描かれている。

土の下で見えない部分だが、いま一生懸命水やりをして育めば、いずれ綺麗な花が咲くときがくる。

 

自分がうつされないようにという考え方で行動するのでなく、

すでに感染しているかもしれないと思い、うつさないようにする感覚で振舞う。そのために大切なのは、距離エチケットと声エチケットだという。ソーシャル・ディスタンスというより「距離エチケット」という方がわかりやすい。2メートルが目安という。大きな声も出さないようにエチケットを心掛けてほしいと、玉井さんは言う。

 

玉井さんは、4月19日に発行した「全国版」のあとがきで、多くの方への感謝を述べた上で「こんな時代だからこそ、感謝の気持ちだけは忘れずにいたいと思います」と結んでいる。

そういえば、インタビューで、こちらが質問したら、答える前に何度も「ありがとうございます」と述べておられた。

 

この4種類の説明書は、諏訪中央病院もしくは茅野市役所のホームページからダウンロード出来る。

玉井先生に電話インタビューした「日曜はがんばらない」は、

26日6:20~文化放送。

 

(玉井医師の手書き説明書)