老人初心者の覚悟 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

見た目は若いが、「寄る年波」は否めない。

股関節が弱ったのか、座るたび立ち上がるたび「どっこいしょ」と言う。

夜中、何度も目覚め、トイレに通う。

ハードな仕事をした疲れが、翌々日くらいまで残る。

いわゆる「老化現象」が、あちこち出てきている。

 

阿川佐和子さんとは、1953年生まれの同い年。

彼女のエッセイを読んでいると、同世代ゆえに共感することが多い。

とくに、最新刊『老人初心者の覚悟』では、うなづくことシキリ。

阿川さんも「歳を重ねるにつれ、ヒタヒタと迫りくる老化現象の数々に、その都度、嘆き、まもなく慣れ、そのうち『ま、そんなものか』と諦観してきた。まったく同感。

阿川さんも、傘を再三置き忘れる、、お気に入りの帽子が見つからない、記憶力の衰え、干しクビと揶揄されるシワ、腰痛、耳が遠い、まぶたのむくみ、涙もろい…老化現象に再現はないと嘆く。

「あと何年くらい、こうして万事おおかた滞りなく日々を暮らしていけるだろうかと、ふと思う」。これまた同感。

「強気になったり弱気になったりを繰り返す。日毎に弱っていく現実を思い知り、その楽しみと哀しみを噛みしめることも無駄ではないと自分をなだめ諭す」。またまた同感。

「老化」を噛みしめながら、

「善期光齢者」の心意気だけはもっていたい。