枠や構えがあると… | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

いま、ボクの住んでいるマンションは、補修工事の足場のため

枠組や網で覆われている。

建物を囲む足場がないと、工事が出来ないから、枠や網も必要だ。

だが、いつまでもあったら、景観が損なわれ、塗り替えられた姿も見ることが出来ない。工事が終われば、足場は取り払われる。

 

人と話すときも、特に初対面や公の場では、ある程度枠や構えは必要かもしれない。だが、いつまでもあったら、表面的な会話で終わってしまう。良きタイミングを見計らって、枠や構えは取り払ったほうがいい。

昨日書いた金田住職も「自分の考えのクセ」はなくしたほうがいいと言っていたが、自分の考えは枠や構えに繋がる。

空気のような存在で話を聴くためには、自分の考えのクセを消さなければならない。

事前に仮説を立てることも、想像することも大切なことだが、インタビューが始まってしまえば、仮説通りには進むわけないのだから、柔軟に軌道修正しなければならない。

 

東京ことば磨き塾(7日)。塾長への「縁」」をテーマにしたインタビューワークでは、塾生たちから自発的に意見や感想やアドバイスが出た。お互いの「ことば」を慮ることが出来ていた。いい空気。いい感じ。

ボクもアナウンサーになった縁を聴かれ、中西龍先輩の「人の喜びを倍に哀しみを半分に」ということばに触発されたことだと答えながら、「そのことばを聴き逃さなかった当時のボクをほめてやりたい」と口を滑らせた。相手に枠や構えがないと、ポロリと本音が出てしまう。

長野県松川町から、早朝5時半のバスで上京して

来てくださった中村美幸さん。

高野登さんが「面白い男がいるから会っておいで」と

ボクのことを紹介したとか。「面白い」ということばは、ボクの好物。

松川のサクランボを持参。笑顔で観光ガイドも。

ボクがいただいたのは、双子ちゃん。