たんば女性STORY52~変さ値高めの2人 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

こういう出会いもあるものだ。

待ち合わせの喫茶店。その人はニコニコしながら現れた。

そして、切り出した。

「私たち、初対面でないんですよ」

「・・・・・」

ボクは、まったく覚えていなかった。

 

かつて、丹波市では「ありがとうコンクール」と称し、

全国からありがとうにまつわるエピソードを募集していたことがあった。

その審査委員長をムラカミがつとめ、彼女は、審査員の一人だった。

その場で2回はあっている(らしい)。

その人、八尾由江(やお ゆうこ)さんは、また屈託のない笑顔で言う。

「その時は、気配を消していたんです」

そうだとしても、ボクの記憶から欠落しているのは、なぜだ。

 

しかもだ。丹波市の内科医・和久晋三さんから、

2年前に番組ゲストとして推薦まで受けていたのだ。

さすがにそのことは覚えている。

だが、なんとなく連絡しそびれていた。

「忘れられていると思ってました」と言われたが、失礼な話だ。

 

そして、ようやく重い腰をあげたのだが、すべてものごとにはタイミングがあるようだ。このタイミングで会うように出来ていたのだ(と思うようにしよう)。

初対面ではないのだが、初対面。初対面とは思えない初対面。

ぼくの記憶装置が衰えを見せ始めているとはいえ、こうまで印象が違うのはどうしてだろうか・・・。同じ人であって同じ人でない。彼女の中に、何かの化学反応が起きたのではないか。

それを探るインタビューは面白くなるに違いないと思えた。

 

八尾さんは、いま特別支援教育コンサルタントという肩書きで、

いわゆる発達障害といわれる子や、その親のケアをしている。

八尾さんは、「発達障害」とはいわない。「発達特性」という。

ひとりひとりの特性があるのだ。納得。

八尾さん自身も、アスペルガーのようにじっとしていない。

回遊魚のように止まることをしらない。

瞬間瞬間全力投球してきた。完全燃焼してきた。

それは、不幸な出来事で52歳で突然亡くなった母のことが念頭にある。いつ死んでもいいように後悔ない人生を送ろうと思っている。

だが、この「底抜けの明るさ」は、なんだろう。それを知りたい。

彼女に言わせれば、「変さ値が高いから」。

いいなぁ。「変さ値」。ボクも相当高い。

人のやらないことをやりたがる。

根拠のない動機、根拠のない自信がある。

いつも本気。いつも全力投球。

人からみれば「変」だと思われることが嬉しい。

ボクと似ている。いや、ボクが似ている。

 

さあて、本番を迎えたが、「変」が多すぎて、なかなか進まない。

ようし、こうなれば時間をかけて取り組もう。

八尾さん出演の『たんば女性STORY』は、

FM805たんばで、7月17日、24日20:00~放送予定。

アンコールは、その週の土日10:00~。

サイマルラジオ、アプリ「FM聴」なら、世界中で聴ける。

八尾さんへの果てしないインタビューは、まだ続く。

 

(初対面時の八尾由江さんと)

撮影・北信也さん↑↓

(収録時の八尾由江さんと)