京都ことば磨き塾第1期が修了した(28日)。
生まれ故郷・京都で受け持つ初めての定期講座。
しかも、来年で創刊140年と由緒ある京都新聞の文化センターでの講座に感慨を覚え、ついこの前スタートしたと思っていたのに、もう半年が経った。
「父母のことば」をテーマにした嬉しいことばコンクール。
ここでも、共感共鳴のエピソードが聞けた。
●母は、ことあるごとに「あんた、めんこいね~」と言ってくれた。
身体が弱ってからも「手が動いて足も動いて空気も吸えて有難いこと
だわー」そんな母を受け継いで、私もポジティブシンキング。
手術を終えた父「まだ80歳。悪いとこ全部とったから楽しくやれる」
そんな父を受け継いで、ポジティブシンキング。
●色黒を気にしている私に、母は「いつもニコニコしていなさい」。
だから、悪口言われてもニコニコを忘れないようにしている。
おちょこちょいの私に父は「ことばは、一度口に出したら戻ってこな
い。正しいと思ってもけんか腰で言わない」と諭してくれた。
●母は「おはよー。きょうも元気かな?」
植物を始めあらゆるものに声をかけている。私も真似している。
●86歳の母、
一人暮らしをしていたが、認知症が進んだので同居した。
ふと漏らしたひとこと「みんなでご飯食べてると美味しいなぁ」
甲乙つけがたいプレゼンで、誰に入れるか迷うところだが、僅差で大賞に選ばれたのは、河田晴美さん。遠く舞鶴から、はるばる来てくださっていた。母が家の玄関をいつも開けたままにしているので、不用心だとたしなめたら、「前を通る人が話しかけてくれるでしょ」と。そういう解放的な姿勢を見習いたいという発表だった。
この日、体験で講座を聴講に来た方が9人もいた。
この中から、何人かが第2期に参加してくださることだろう。
第1期からの留年組も含めて、
どんな出会いが待っているか楽しみだ。
申し込みは、京都新聞文化センターへ。
075-213-8141
(舞鶴から遠路来てくださった河田晴美さんが
嬉しいことば大賞に選ばれた)
(今年80歳になるとは思えない松永俊治さん)
(京都御苑の枝垂桜)
講座終了後、有志の皆さんと、近くの京都御苑に
枝垂桜の花見に行った。
京都の花見といえば、ソメイヨシノより枝垂桜。
東西700メートル、南北1300メートルの広大な御苑には、
いつも圧倒される。近衛邸跡には、60本もの枝垂桜がある。
青空に向かって両手を広げたような枝垂桜にも圧倒された。
花見の帰途、このままお別れするのは忍びないと、
同窓会が結成されそうな空気になった。
ことば磨きに終わりはないから、嬉しいことだ。