江戸しぐさは感性 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

きょうも、またまた越川禮子さん登場。

都内で行われた越川さんの講演を聞きに行ってきた。

 

舞台に登場するや「私、晴れ女なのにね」と、
きょうの雨のことに触れ「明日は晴れるわ」と、気取りなど微塵もない。
「わたし92歳よ」に会場はどよめく。
「江戸しぐさは、難しく広がった気がする。あたりまえのことがあたりまえでなくなってきたから、求められたように思う」と、ここにも力を入れずに、その意義を語る。
「しぐさ、立ち居振る舞い、身のこなしは、やればやるほど美しくなる」
「元気も根気もいいけど呑気も大事。ぼつぼつ、まあまあ、慌てない」
「今、なんでもネットに聞いて、自分で考えない。考えることが大事」
「悪いことは言わない。良いことはどんどん言う」
越川語録は、とめどなく続く。
 
途中で「きょうは、江戸の町のあたりまえを話している」と、
講演内容の字幕スーパーも忘れない。
「共倒れしないための共生」
「良い老人といわれるには、若者をどれだけ笑わせたか、若者をどれだけ立てたか、若者にどれだけ伝えたか」
「感性は3歳までに出来上がる」
時々、脇道にそれたり、言い忘れがあったりするが、
そんなことは、さして気にならない。
最後に「自分の生き方考え方を持つことが、豊かな感性を育む」と
締めくくった。
越川さん自身が、感性の人。
段取り追わず、取り繕うこともなく「あるがまま」の講演。

いいなぁ。けど、こういう境地にはほど遠いなぁ。

 

(高野組の面々と、楽屋を訪問)