芳翠は筆を選ばず | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

熊本から名古屋へ回り、インターネット放送局「ゆめのたね東日本」に出演してきた。

先月は、まほろば遊さんの番組。

今月は、書道家・一ノ瀬芳翠さんの『LOVE&PEACE』という番組。

打ち合わせなしで、話の展開も読めぬままスタジオへ。

ミキサーが笑い転げる内容となった。水戸黄門の高笑いまで飛び出した。

放送は、4月2日(日)20:00~の予定。

【聴き方】以下のアドレスをクリックする。
インターネットラジオ局
『ゆめのたね』
http://www.yumenotane.jp/
⬇︎
「東日本チャンネル♪」
下にある▶︎ボタンをクリックするとオンタイムで放送が流れる。

 

一ノ瀬さんは、1961年、福岡県生まれ。3歳で愛知県に来た。

母方の祖父が人の面倒をよく見る人で、毎日10人くらいの近所のおじさんたちが

祖父の家でご飯食べていた。子ども心に「これが晩御飯なんだ」と思っていた。

「運動神経がなく、人見知りもせず、へらへら笑ってる赤ん坊だったので

朝から晩までよその家をたらい回しに可愛がられて、

世の中ってこんなに楽しいところか」と勘違いしたとご本人。

祖父の影響で、こせこせしない性格が出来上がったらしい。

 
 

8歳から書道を始め、書道歴は48年。

20歳で毛筆、硬筆の師範となり、

幼稚園、保育園の仕事をしながら、公募展にも多数入選した。

30代に独自の創作活動をするため組織を離れ、「書楽校」を主宰。

パフォーマンスや平和メッセージを世界に発信する活動を始めた。

 

なにしろ、やることがでかい。

紙はもとより、看板、石、傘、衣装・・・なんにでも直接書く。

鳴海絞の布地にも書いてしまう。皺のある布地もなんのその。

アメリカの同時多発テロから1年を前にした2002年9月10日、

名古屋駅前毎日ビルに世界平和を訴えて「イマジン」の歌詞を掲げ、

ビル全体をラッピングした。
縦14.7メートル、横55.6メートルの鳴海絞に揮毫したもの。

同時多発テロから5年の2006年9月、ニューヨークへ行き、
テロで倒壊した世界貿易センター跡地(グランドゼロ)から平和を訴えようと、

鳴海絞りの横断幕、「愛で世界をひとつにしよう」を掲げた。

縦12メートル、横9メートルの巨大な年賀状をアピタ長久手店の壁面に掲げたこともある。

時や場所、素材、筆を選ばない。こだわらない。

枠にはまらない。構えない。

だからか、多くの人が手を差し伸べる。

おそらく、争いごとや揉めごととも無縁だろう。

愛と平和の人なのだ。