多文化共生保育園 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

きょう午前、川崎市の桜本保育園の保護者の皆さんに種まきしてきた。

夜来の雨もあがり、小春日和の快晴。心も晴れ晴れ。

 

川崎は土地柄、外国の人の多いところだ。

桜本保育園にも、韓国、中国、ベトナム、ブラジル・・・十数ケ国の子どもたちが通う。

ここでは、幼いころから、おのずと多文化共生の心が芽生えている。

差別や区別がない。

ここのモットーは、「自分を愛するように、あなたの隣人を愛しましょう」。

ボクが、自分に嬉しいことばを使えば、人にも嬉しいことばが言えるようになり、

人からも嬉しいことばが返ってくる」というふうに話すことと合致する。

 

事務室に、「桜本保育園のたいせつにすること」が書かれた紙が張り出されていた。

「名前は大切な文化です。日本に合わせるのでなく、本当の名前が使っていけるように

時間をかけてわかっていただきましょう」

「困った子は困っている子です」

「大声を出さない保育を目指しましょう。家庭で大声で育っている子、

 家庭内の喧嘩の多い子、虐待を受けている子は、

 どこで優しいことばを覚えるのでしょう・・・」

「なってほしい子どもの姿を、あなたはしていますか?」

園長先生をはじめ、保育士の一人一人が、柔和な温厚な表情をしている。

 

土曜日の講演のため、特別保育が実施されたので、保護者は安心して、

ボクの話に耳を傾けられた。

笑ったり泣いたり、いろんな感情がすんなり出せた時間になった。

感想を読むと、そのことがわかる。

「いつも子どもを怒ってばかりの自分が嫌いだったが、きょうのお話を聞いて、

 自分のことを少し好きになろうと思った」

「何歳だったら〇〇が出来てあたりまえと、押しつけ決めつけていたこと反省」

「子育てではなく、親育てをしてもらっているんだ」

「話を聞いている途中から、早く子どもを抱きしめたいと思った」

「大人になって絵本を読んでもらうことがなかったが、いいもんだ」

「娘と眠るとき、きょうも元気に帰ってきてくれて有難うと言うと、娘は嬉しそうにする」

「ありがとうを子どもに言わせる前に、自分からたくさん口に出さなきゃ」

「村上さんの話しは、すんなり心の中に入ってきた」

「途中で涙が止まらなくなり、気持ちが洗われた気がする」