ナレーションという仕事 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

きょうは、八丁堀のスタジオで、ナレーションの収録をしてきた。

内容は、『日本作業療法士協会50年史』。

親鸞のときにも書いたが、ナレーションは気を使う仕事だ。

今回も専門用語が多く、漢字が羅列する文章が多く、

あらかじめ規定された定義などは短く切ることも出来ない。

例えば、こんな感じ。

「作業療法とは、身体又は精神に障害のある者、

またはそれが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るため、

諸機能の回復、維持及び開発を促す作業活動を用いて、

治療、指導及び援助を行うことをいう」

これだけの文章をぶつ切り読みにせず、

しかも初めて聞いた人がわかるように読まねばならない。

限られた時間の中で密度の濃い仕事が求められる。

 

日本作業療法士協会は今年の9月25日に設立50周年を迎える。

日本に作業療法士という国家資格が誕生し、団体を設立してから50年になる。

作業とは、日常生活に関わるすべての諸活動。

その活動が難しくなった人たちのサポートをするのが、作業療法士だ。

協会を率いる中村春基会長と対談したのが今年2月。

そのご縁で、今回ナレーションの依頼を受けた。

25日に行われる50周年記念式典と祝賀パーティの司会も引き受けた。

パーティの席上、きょう収録したビデオが上映されるそうだ。