女優の有馬理恵さんとの年1回の七夕のような公演「いのちを想う」。
4回目の今回は、兵庫県赤穂市での開催となった(27日)。
会場の赤穂市文化会館ハーモニーホールには、
教職員の皆さんを中心に400人ほどが集まってくださった。
有馬さんのライフワーク『釈迦内柩唄』の一人芝居と、ムラカミのミニ講演、
2人のトークライブという3部構成。
「人はみな平等だ」ということを芝居やトークで訴え、
差別や区別をなくしていくことを考えるくきっかけにしてもらう想いで
取り組んでいる。
8月ということもあり、戦争と平和の話もした。
堤江実さんの詩「つたえたいことがあります」の朗読、
B級戦犯だった有馬さんの祖父の話、
俳優座で続けている「戦争とは・・・」という朗読会の話、
戦争を煽動することばの怖さ・・・など、短時間に凝縮した。
ボクたちの必死の想いが伝わればよいのだが・・・。
ボクの話を聞いていた有馬さんが、絶賛してくれた。
「村上さんの発する言葉の声の周波数、波動が、
私の心の深いところ、魂に響くんです。
ですから、舞台袖でお話をお聞きしていて、
心ふるえ涙をこらえるのに大変でした。
村上信夫さんのようなお方をプロというのだと思います。
ジャンルは少し違えども、
村上信夫さんを目指して日々精進していきたいと思います。」
俳優座のベテラン役者の有馬さんから過分の褒め言葉をいただき
光栄の極みだ。
赤穂といえば忠臣蔵四十七士のふるさと。
江戸城内での刃傷は、命を賭しての決行だった。
江戸から早籠で四昼夜半、命懸けでお家の一大事を伝えた武士がいた。
城明け渡しから討ち入りまで、命を削った武士がいた。
様々な事情で討ち入りに参加出来なかった武士も、
命を惜しんだわけではなかったであろう。
当時の武士たちの「死生観」は、現代人の考えが及ぶところではない。
赤穂城下は、「いのち」に想いを馳せるに、相応しい場所ではないだろうか。
そんなことを想いながら、終演後、赤穂の街を散策した。