レストランで「ことば磨き」 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

馴染みのイタリアンレストラン『築地ボンマルシェ』の薄シェフから、

「うちの若いもんのことば磨きお願いします」と依頼された。

確かに若い。厨房スタッフ5人、ホールスタッフ4人。

きょう出席した9人全員が20代。なかでも20歳が2人いた。

でも、学生ことば磨き塾と同じように、若いエネルギーが漲る中にいると、

こちらも元気になってくる。

「ほんとは、厨房で仕込みしていたかったんですが、ここに来てよかった」と

正直な感想を漏らした青年がいた。こういう感想が嬉しい。

最初は、聞きとるのがやっとの小声で話していた女性が、

だんだんとハッキリとした声で話せるようになっていった。

短時間での変化が嬉しい。


自分褒め1分トライアルで、1つも浮かばなかった青年。

「自分がいかに無意識で生きているかがわかった」という。

それでいいのだ。無意識だったことに気づいただけでもいいのだ。

考えることが大事。気づくことが大事。

「プライベートタイムの過ごし方」をテーマにした他己紹介。

その青年は、「ファッションに興味があり、休日にレストラン巡りをして、

週2~3冊は、料理に関する本を読んでいる」と紹介されていた。

どこが無意識なの?と自分でも気づき、それを褒めたらよかったと言っていた。


他己紹介をすると、人の気持ちに敏感になれる。

意外な自分も発見出来る。相手の意外なことを見つけられる。

ことばの力が、彼らをほぐしていく。

研修会終了後も、ディナータイムが近づいているにも関わらず、

彼らはなかなか席を立とうとしない。

ボクも彼らとともに、嬉しい余韻を楽しみながら雑談を楽しんだ。

明日も、研修に伺う。