ことばの池に、質問というエサをつけた釣り糸をたれる。
ことば池には、きらめくことばが泳いでいる。
ことばが、エサに食いついて、
釣り糸が引かれていても気づかれないことが多い。
ことば磨き塾で、塾長がインタビューされるとき、
意識して「エサ」にひっかかることばを用意するようにしている。
そこ、そこ、そこを突っ込んでよ、そこで釣り上げてよと思うが、
スルーされてしまうことが多い。
なぜなんだろう。
やはりキャッチボールになっていないのだろう。
自分の質問だけに意識がいって、相手の回答に意識がいかないのだろう。
共感、共鳴していないのだろう。
きょうの渋谷ことば磨き塾は、塾生同士のインタビュー。
5枚のカードに「テーマ」が書かれている。
そこから選んだテーマに基づいて、インタビューする。
多弁な人と、口数少ない人がペアを組んだ。
多弁な人が、
なんとか引き出しを開けようと、矢継早に質問を繰り出す。
よく、これだけ質問が出ると感心するほど、あの手この手で迫るが、
なかなか重い口は開かない。
じっと待たずに、釣り糸を変えすぎたようだ。
何か所か「共感ポイント」があった。
「そうですよね」「それ、わかります」「ボクもそれ好き」・・・
質問より、愛の手が入るだけで、「ことば」は喜ぶ。
自分のことばより、相手のことばに敏感になることだ。