塾長のトビラが次々開く | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

扉をノックする方法は、いろいろある。

音が聞こえるか聞こえないかくらいに、そっと。

ハッキリ、「トントン」と聞こえるように。

返事が聞こえるまで、繰り返し繰り返し。

ゆっくり間を置いて、「トン・・・トン・・・トン」

あの手この手のノックで、ムラカミ塾長の心の扉が開いていく。

困った顔、考え込む顔、破顔一笑の顔…、

相手の質問に応じて、ムラカミの表情も変化していく。

(写真の表情にご注目!)


名古屋ことば磨き塾。

この日も、塾生がムラカミ塾長へのインタビューに挑んだ。

「ムラカミの好きなこと、熱中していること」がテーマ。

自分で自分の好きなところは?

これまでの勤務地で印象に残る食べ物は?

好きな女性のタイプは?

趣味は?

好きなスポーツは?

好きな音楽は?

自分の世界観が変わったインタビューは?

どんな花見が好き?


即答出来るものもあれば、返答に窮するものもある。

緊張気味のインタビュアーも、ムラカミの表情の変化に、

だんだん興味深々度が高まっていくようだ。

総じて、「相槌」は「愛づち」になっていた。

よき「愛づち」が打てたら、話は展開しやすい。

ただ、ぼくが、「ここ突っ込んで~」という「種」を蒔いても、

なかなか気づいてもらえない。

キーワードを聞き逃してしまうことは、ふだんの会話でもあることだ。

だから、全力で聴かねばならないのだ。


この日、次々トビラを開けられたムラカミは、

なんだか自分の中の風通しがよくなったような気分で、名古屋を後にした。